「日勤教育」でJR西敗訴 社員2人に90万賠償確定オーバーランや定刻遅れなどを理由に運転士らを再教育する「日勤教育」は不当労働行為だとして、JR西日本の社員3人が会社に損害賠償を求めた訴訟の上告審で、最高裁第1小法廷(宮川光治裁判長)は13日までに、会社側の上告を退ける決定をした。3人のうち2人に計90万円を支払うよう命じた二審判決が確定した。決定は11日付。 3人は、運転士1人に車両管理係員2人。 JR西の賠償は、係員の1人に50万円、運転士に40万円。もう1人の係員の請求は一、二審、上告審とも退けられた。 07年9月の一審大阪地裁判決は、係員に対する日勤教育のうち、6日間にわたる車両の天井清掃や基地内の除草を「本来業務ではない」として違法と認め、15万円の賠償をJR西に命令。 さらに09年5月の二審大阪高裁判決は、係員への賠償額を増額した上で、運転士についても「目標を示さない長期間の日勤教育は相当とはいえない」と判断した。 一、二審判決によると、JR西は03年、オーバーランなどを理由に運転士に73日間の日勤教育を、04年には、不適切な用語を無線で用いたとして、賠償が認められた係員にも26日間、日勤教育を受けさせた。 【共同通信】
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