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無償化予算、執行留保へ 橋下氏、朝鮮学校めぐり '10/3/12

 大阪府の橋下徹知事は12日、高校の授業料無償化で朝鮮学校を除外する是非をめぐり、2010年度当初予算案に盛り込んだ補助金は計上したままにする一方、教室に掲げている金正日総書記らの肖像画を撤去することなどの条件を満たすまでは、執行を留保する考えを示した。

 東大阪市の大阪朝鮮高級学校を視察後、記者団の質問に答えた。府はこれまで朝鮮学校に対し、生徒1人当たり年間約7万円の振興補助金を支給しているが、あわせて留保する。橋下氏は「ゼロベースで新たな関係を構築したい」と述べた。

 同高級学校では運営する学校法人「大阪朝鮮学園」の辛正学(シン・ジョンハク)理事長らと意見交換し、生徒の6割超が韓国籍で「政治的中立が揺らぐことはあり得ない」と説明を受けた。

 橋下氏は金総書記らの肖像画については「自由を求めるのか公金を求めるのか、どちらかにしてほしい」と教室からの撤去を要求。教科書の内容の検討や在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)との金銭関係を絶つことも条件に挙げ、「厳格に一線を画してほしい」と述べた。学園側は理事会で検討する意向を示した。

 府は全国平均より高い府内の私立高校などの授業料を無償にするため、政府の支援金に上乗せする補助金を10年度予算案に計上している。




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