日本一有名だった、あのIT長者に強制執行。その現場をJNNのカメラがとらえました。
昼下がりの六本木ヒルズ。黒いスーツ姿の男性が数人。10日、ヒルズの一角にある高級マンションの一室に、東京地裁の執行官らが、差し押さえのため強制執行に入りました。
その部屋の主とは、ライブドアの堀江貴文元社長(37)。迷彩のジャケットにニット帽、黒縁メガネ姿です。昼食をとりに行っていたのでしょうか。強制執行が行われている最中、自宅に戻ってきました。
「裁判所がどう判断しているか、わかってきて」(堀江貴文元ライブドア社長、去年4月)
ライブドア事件で実刑判決を受け、現在、最高裁に上告中の堀江元社長ですが、事件をめぐってライブドア側が旧経営陣を訴えた裁判では、去年、総額200億円余りの資産を引き渡すことで和解。ほかに、個人株主らに対しても数十億円の賠償を命じられています。そんな堀江元社長の近況は・・・。
「昨日まで、バンクーバーにいて、熱い応援をしていた私としては、ぜひ、日本代表の浅田真央ちゃんに金メダルを獲ってほしいです」(堀江元社長のブロク)
自らのブロクで堀江元社長は、バンクーバーオリンピックを現地で応援していたと報告。また、別の日には・・・。
「やっと『アバター』見た、感動した」(堀江元社長のブロク)
8日、アカデミー賞を受賞した人気映画「アバター」。感想とともに、こんなことも・・・。
「入り口で3Dメガネを配られる。こいつが曲者。私の頭は大きいので、メガネのつるの部分が頭にすっと入らない。これは不親切かな」(堀江元社長のブログ、1月2日)
以前と変わらず、精力的な日々を過ごしている様子の堀江元社長。こうした姿を複雑な思いで見つめる人物がいます。
「(堀江元社長は)生き方として若いのにがんばっているという、なかなかそのような人って出てこないわけですね」(ライブドア個人株主の男性)
ライブドアの個人株主の男性。コツコツ貯めてきた老後の資金をライブドア株に投資しましたが、事件で人生設計が狂いました。
「私たちは失った金があるために、生活費をつめてやっている訳ですね。彼は自分でそれなりに持っているお金で十分な生活をしてるということは、それはもう許せない気持ちがだんだん増えてくる感じ」(ライブドア個人株主の男性)
個人株主らの申し立てを受け、10日行われた東京地裁の強制執行ですが、そもそも、どんなことが行われるのでしょうか。
「一番わかりやすい例は金銭債権。『被告は原告に対していくら支払え』というものが出た場合、金銭債権を満足させるため、不動産や動産や債権に対して強制的に執行する手続き。仮執行宣言というのを裁判所がつけた場合には、判決が確定する前に仮に執行することができる」(あおい法律事務所 太田賢志弁護士)
事件で無罪を主張し続けている堀江元社長は10日夜、「嫌がらせ目的としか思えない手法で強制執行に踏み切ることに憤慨している」「執行停止を申し立てる予定だ」と、ブログでコメントしています。(11日10:17)