12日午前6時10分ごろ、愛知県刈谷市一里山町金山のトヨタ車体富士松工場に出勤した従業員が、製造途中の車の中で男性が倒れているのを発見した。県警刈谷署が調べたところ、男性は同工場に勤務する40歳前後の期間従業員で、すでに死亡していた。車内から硫化水素が検出され、近くに遺書があったことから、同署は自殺とみている。
同工場はトヨタ自動車の人気ハイブリッド車「新型プリウス」の生産拠点の一つ。同署によると、現場は製造した車の最終点検を行うライン上で、男性は「硫化水素充満中」と書かれた紙が張られたプリウスの車内に作業着姿で倒れていたという。影響で同ライン周辺が一時立ち入り禁止になり、操業が約4時間遅れた。【山口知】
毎日新聞 2010年3月12日 12時42分(最終更新 3月12日 14時14分)