2010.3.12 08:57
ドイツ国民の誇りといわれる「アウトバーン」欧米ではフリー(無料)ウエイが一般的(AP)【拡大】
政府は12日、高速道路料金を地方で土日祝日に「1000円乗り放題」とする割引制度のために確保した財源を高速道路整備に転用できるようにする「道路整備事業財政特別措置法」の改正案を閣議決定した。政府は、前政権が実施した1000円乗り放題を廃止し、新たな割引制度を導入する方針だが、高速道路整備への転用により、ドライバーにとっては実質的な値上げとなる。
1000円乗り放題などのために確保した財源は、2008年度からの10年間分で約3兆円。鳩山政権は、公約に掲げる高速道路無料化を10年度から一部路線で実験的に実施。その一方で、1000円乗り放題などの現行の割引制度を廃止し、車種によって料金に上限を設ける新たな割引制度を導入する方針を打ち出している。上限は乗用車の場合で、2000円とする方向だ。
ただ、10年度の無料化路線のために投じられる財源はわずか1000億円に削減され、実施路線はごくわずかしかない。さらに、高速道路整備への転用により財源が減る中で導入される新たな割引制度は、「(現在よりは)むしろ値上げになる」(前原誠司国土交通相)。
どうなる高速無料化