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しずちゃん 五輪出場へ“はじめの一歩”

 トレーナーのミットめがけてパンチを放つしずちゃん=香川県高松市の亀水運動センター
 トレーナーのミットめがけてパンチを放つしずちゃん=香川県高松市の亀水運動センター

 女子ボクシングで2012年のロンドン五輪を目指している、お笑いコンビ・南海キャンディーズのしずちゃんこと山崎静代(31)が11日、香川・高松市内で開幕した「第8回全日本女子アマチュアボクシング選手権大会」に出場した。しずちゃんはヘビー級で唯一のエントリーだったため試合は行われないが、13日に公開スパーリングを行うことが決定。内容次第で全日本ヘビー級認定王者の座に加え、日本代表候補合宿のメンバー入りする可能性も急浮上。一気に世界への扉をこじ開け、目標の五輪切符を手にするチャンスがやってきた。

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 しずちゃんの夢が実現に向けて急激に加速してきた。希望していた初試合こそお預けになったものの、13日に同じく唯一のエントリー選手だったライトヘビー級選手との公開スパーが決定。初めて人前で拳を交えることとなった。

 この公開スパーについて、日本アマチュアボクシング連盟総務委員長の荒木健氏(62)は「ボクサーとして基本的なところを見る。認定王者として認められる可能性は十分あります」と説明。さらに「スパーリングを見て、9月の世界選手権と11月のアジア大会の代表合宿に呼ぶ可能性がある」と、一気に世界の舞台へと飛躍するチャンスを用意した。

 しずちゃんは現在、週5回のペースでジムに通い、男性ボクサーともスパーを行っている。トレーナーの梅津正彦氏も「ずいぶん強くなっています」と実力に太鼓判を押す。12日は仕事のため、11日夕方には帰京を余儀なくされたが、開会式終了後のわずかな時間を使って、会場外の駐車場で梅津氏相手にミット打ちを行うなど、気合十分。調整も万全だ。

 しずちゃんはロンドン五輪では、階級の関係でミドル級での代表を狙うことになる。ミドル級の代表枠は、国内ではなくアジアで2枠となることが濃厚。世界選手権およびアジア大会の代表に選出され、優勝などの好成績を収めれば、2枚の切符のうち1枚を手にすることが可能だ。

 「しっかり練習はできていると思う。まだまだですけど、先のことも考えつつ、まずは今回のスパーをしっかりやりたい」と決意を語ったしずちゃん。真剣な視線は、現実に一歩近づいてきた夢の舞台を見据えていた。






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