2010.03/10(Wed)

ケア開始

犬舎に向かうとワン達はまだ眠っていた。
長年の辛かった時期を洗い流しているように、眠り続けていた。

この現場は、75歳の老人が一人で管理していた。
ライフラインは料金の滞納で、全てストップされていた。
寒いボロボロのプレハブ。
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外に居るのと同じ様な気温。
食事も何日かに一度与えられるかないか。
痩せている身体に寒さがこたえる。
餓死?凍死?
レスキューに入るまでに、相当の数のワン達が無念にも無くなった。

現場のホワイトボードを見ると、書いている犬種が居ない。
行政・警察で確認出来た遺体は8頭。

現場に入る2日前。
現地ボラさんが現場でラブを病院に行かせてくれと交渉したが、水も飲んだしご飯も食べたので必要はないと言われた。
その翌日、ラブは空に旅立った。
寒さに老犬は堪え切れなかったようだ。

さて、シェルターに来て一日目。
まずは、個体管理の為、体重チェックと写真撮影、個体番号を付けた首輪とケージに番号が付けられる。
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そして、駆虫・寄生虫の投薬。

極端な差は何だろう???
適正体重の子も居れば、通常の三分の一の体重の子もいる。
しかし、みんなズタズタボロボロ状態。
このシュナちゃんは目がない?と思った。
毛玉で覆われていた。
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一番にトリミングに入った。
大きな耳は全てが毛玉に糞尿がからみついていた。
可愛い小さな立ち耳と大きな綺麗な目が出て来た。
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肉球は全く見えず、固いブーツを履いてるように毛玉で覆われている。
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これを取るのに2時間かかってしまった。
中で伸び切った爪がすでに、何本かが折れ突き刺さっていた。
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こんなに酷い状態に置かれて居ても、純粋な瞳は濁っていない。
恨む事を知らないのではなく、信じていたからだと思ってしまう。
この老人が今までは、この子達の親であったのだから。。。
可哀想でならなかった。

寒い過酷なレスキューではあったが、あの雪の寒さであの日を過ごしていたら、亡くなってしまう子が増えたでしょう。
強行突破で救われた。

午後8時。
本日の作業は終了。
ご参加頂きましたボランティア様に感謝致します。

PS:最高に嬉しかった私事。
朝、「代表と統括のボラに来たよ」ってJさんが、久しぶりに顔を見せて下さった。
この3日間、まともに食事をしていない。
レスキューに入ったら買い物に行く時間も無くなってしまう。
毎日、カップめん生活の始まり・・・。
で、Jさんが食糧を積んで作って下さった。
作業から戻ると、出来上がっていた。
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「キャーーー嬉しすぎる・・・」涙。
最高に美味しかったです。
ご馳走様でした。感謝♪

活動日誌をご覧頂いております皆様に、ご協力をお願い致します。

小型犬〜中型犬のクレート(中古可)
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バリカン替刃(スピーデック)1mm

ドックフード(ドライ小粒

ドックフード缶詰

医療費のお願い

お振込先

郵便口座 口座番号 : 14040-31760911
口座名義 : エンジェルズ

ジャパンネット銀行 口座番号 : 5872070
店番 : 001本店営業部
口座名義 : エンジェルズ 林 俊彦

*お振込の際は、「レスキュー基金」と明記して下さい。
  明記出来ない場合、メールにてお知らせくだされば幸いです。

エンジェルズ代表が綴る、「ずばり一言」も併せてご覧下さいませ。
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2010.03/09(Tue)

到着。

シェルターに到着したのは、深夜2時でした。
最寄りのインターから入ってすぐのサービスエリアで、休憩を取っていると、アナウンスが・・・。
「雪の為、山陽自動車道上り・下りは広島付近まで全面通行止め」
どうしよう。。。
除雪に入っていると聞いたので、暫く解除を待つが、見通しがついていない。

こんなとこで足止めを食ってはいられない。
とにかく前に進もうと、下道を走る。
ドンドン時間が過ぎる。
睡魔との闘いであった。

数時間おきにワン達の様子を見る。
子犬や老犬が居る。
低血糖をおこしていないか、チェック。
みんな、おりこうにしてくれていたので、助かった。
その度に、声をかける。
「頑張りやぁ。待ってくれてるよ。あなた達がゆっくり眠れるベットを用意して待ってるよ」

そして、スタッフ達がメールをくれる。
「無事の到着を待って居ます。」と皆が応援してくれた。
シェルターには、仕事を終えてから食事もせずに、ワンの受け入れに向ってくれていた。

皆の力で、レスキューは行われている事を実感する。
そして、みんながワン達を助けようと立ち上がってくれている。
素晴らしい仲間達と共に動ける事が、本当に嬉しい。

その皆の思いを乗せてトラックは九州から滋賀に向けて、ひたすら前進していた。
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予定より6時間遅れて到着。
やっと着いた。
車を降りて座り込みそうになってしまった。

ここから、待機班が犬舎にワン達を抱っこして走る。
外は冷たい雨。
部屋は暖房が入っていて温かい。
私は、ワン達の食事の用意をして、全頭をチェック。
みんな、頑張ってくれた。

食事を終えて、ワン達はすぐに眠りに入った。

私達の長い一日は終わって、寝ようと時計を見ると午前4時をまわっていた。

今回のレスキューで現場ボラさん、滋賀での待機班、お留守番さん、みんなの力で32頭の命が繋がれました。
お疲れ様でした&ありがとう♪

明日からが本格的な作業になります。
皆様のお力をお貸し下さいませ。

小型犬〜中型犬のクレート(中古可)
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2010.03/08(Mon)

自由を求めて・・・。

現場ボラさんと連絡の取り合いが深夜まで続いている。
所有者との交渉が続くが、相手はなかなか手強い。

助けたい子が前に居ても、所有権と言う法律が大きな壁になっていた。
直接交渉が一番早いが、現場までは行ったり来たりの距離ではない。

大宰府でお世話になったボラさんが、交渉にあたっている。
現場責任者Tちゃんが窓口となり、頑張ってくれている。
もう少し・・・
もう少しだけ待っていてほしいと何度も何度も胸の中で呟く。

今日は以前から予定が組まれていた、某大学付属中学の講演がある。
授業の一環で、大切なイベント。

子供達が命の大切さを学んでもらうための授業である。
代表の講演後、1時間目から4時間目までスタッフがパネルやビデオを使ってお話する。
早朝4時起床。
13名のスタッフ・ボランティアさんが動いた。
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最後に生徒さん達からご丁寧な挨拶を頂いて、講演は無事終了。
(この記事については、後日ご報告致します。)
学校を後にし、レスキュー着手のミーティング。

慌ただしく動く。
時間がない。
いつもの事だが、チームの連携は素晴らしい。
力強い仲間達。
打ち合わせを済ませ、滋賀に戻る。

トラック手配完了。
搬送用のケージのチェック等済ませ、夜7時出発。

シェルターでの待機班も走る。
私達は、12時間の道のりを走る。
待って居る子がそこに居るから。。。

明日は雪予報。
寒さが厳しい中、頑張っている子達。
痩せ衰えた老犬達の体力が心配である。

夜中の高速道路をただひたすら、前に向かって走る。

朝7時到着、Tちゃんが迎えに来てくれた。
一睡もできなかった。


始まる。。。
「助けに来たよ。もう大丈夫やよ」
長い間、閉じ込められていた扉は、開いた!!
一頭ずつ胸に抱き、この子達の気持ちを思うと言葉にはならなかった。

老犬達は、安堵の表情を見せた。

近所で犬の散歩されていた、男性が寄って来た。
「この子達、どこへ?」
*施設に行くんですよ。普通の子達と同じ生活がつかめるように
「助かるんですね。良かった良かった。助けてやってくれて本当にありがとうありがとう」と、何度もおっしゃいました。

毎日、散歩でこの前を通りながら、声は聞こえるが姿を見た事も無く、長年心配していたと言う。

この男性のわんちゃんは、ニコニコと飼い主さんと散歩。
方や、プレハブの中では開かない扉の中で終生を過ごす。
産まれて来た場所が違うだけで、幸せは二分されていた。

現場で少し話をして、8:50早々にシェルターに向けて出発。

頑張れ!!頑張れ!!扉は開いた、自由になった!!
幸せになろうね。。。


活動日誌をご覧頂いております皆様にも是非、ご協力をお願い致します。

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2010.03/07(Sun)

レスキュー着手

エルちゃんが空に旅立った翌日の朝、一本の通報がありました。
丁度一年前の太宰府レスキューと同じ状況です。
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バタバタと亡くなっていっていると。。。
飢えと寒さから命の火が消えていっている。
現在、警察・行政などに代表が連絡をとり、何とか一刻も早くに救わなければと動き初めています。

レスキューと言うのは、手元に犬が渡った時点で、成功となる。
所有権の問題など、人間相手の大きな壁がある。

そして、犬の権利を取り、病院搬送し、日々のケアが始まる。
それから里親募集をお願いし、第2の犬生の出発を送り、レスキューの終了となる。
そこまで、1ヶ月で終える子も居れば、すでに3年以上のの月日を私達と過ごしている子も居る。

レスキューには様々な人間が関わって来る。
一番の問題でもある。
人間関係の難しさ。。。

そこで、常に思うのは《騒がないでほしい。。。》火事場の見物人では無いが、犬を助ける事はしないけど騒ぐ人が多々居る。
救える子が救えなくなる。
だから私達は、常に水面下で動く。
仲間達と密に連絡の取り合いをし、計画を立てて行く。
完了までは一切、外部には漏れないようにしている。

今回のレスキューの話が持ち上がった時、支部長に電話を入れた。
「助けましょう。」力強い言葉である。
人員の協力に連絡を入れる。
みんな、同じ返事であった。
「OKです。決行日を知らせて頂ければ、動きます。」と。
みんな、仕事を持っている。
レスキューはいつあるかも判らない。
でもこの日の為に、ある人は有給を必ず2日は残しておいてくれている。
本当に有難い事であります。

今回のレスキューを成功さすために、現地のボランティアさんも深夜まで動いて下さっています。
感謝。
みんなの力で協力し合わないと、助けれない。

生きている子達に待っては通用しないから、みんな頑張っている。

病院の手配もつけなければならない。
忙しい。。。

助けを待って居る子の声が聞こえる。

エルちゃんが亡くなった翌日の出来事で、亡骸にずっと付いている事は、出来なかった。
しかし、エルは言っている。
「かぁちゃん、私はもう大丈夫。助けてあげて」と。
代表は、「エルの弔い合戦だ」と。

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2010.03/05(Fri)

幸せな子「エル」

エルちゃんに沢山のコメント・メッセージ・お電話・メールを頂きました。
一件一件に、お返事を返せません事、深くお詫び申し上げます。
と共に、感謝の気持ちで一杯です。

メッセージを読ませて頂く度に、涙がボロボロと零れ落ちます。
スタッフやボランティア様からも電話を頂き、その度に、号泣。
目はバンバンに腫れ頭はガンガンに痛く。。。

スタッフのAちゃんが、朝一で綺麗なお花を供えてくれました。
「昨日は、まだ数日は大丈夫やと思ったのに・・・。まさか・・・。」と、優しくエルを撫でながら泣いてくれていました。
沢山の涙と沢山の花に包まれ、エルは幸せです。
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午後から、爪を切り足の裏の毛を綺麗にカットし、詰め物をして棺に納めました。
眠っているようです。
仲間達も見守っています。
代表が、最期の御飯を供えました。

そして、私がちょっと眼を離した隙に・・・。
エルちゃんの御飯のトッピングのささみが無い!!無い!!(汗)
犯人は、たぶん・・・この方。
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まぁ、ご供養のおさがりと言う事で、叱りませんでした。

今日は皆で、エルを囲み何度も何度も話しかけ、一日を過ごしました。
明日作業が終了してから、エルちゃんはシェルターを後にします。
これから先も、一生私の胸の中で、エルは生き続けます。
沢山の仲間を守ってくれるでしょう。


そんな中、またしても保護依頼の通報がありました。
こうやって皆に送られる子も居れば、誰からも看取られずひっそりと餓死する子が居るのです。
動き始めています。
出来る限りの事を。。。
誰かが手を差し伸べなくては犠牲になる子がドンドン増える。
物言えぬ子達を助けなければなりません。
代表が、ポツリと言いました。
「エルが言ってる。助けてあげてと。。」
「頑張ろう。やってみようと。。。」

皆様にお力をかして頂く事になると思います。
詳細は、また、ご報告致します。


19:40追記。
朝からエルにとお花を送って下さいました。
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エルを送って行くと最期のお別れをと、お花を入れにお友達とスタッフが来てくれました。
ほんと沢山のお花とおやつに囲まれて、いやしん坊だったエルちゃんは、大喜びで満足してくれていると思います。
大きな身体、でも心臓はチワワのように小さなビビリさんでした。
私はよく、「うちのチワワです。」と言ってました。(笑)
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無事に送って参りました。
皆様、有難うございました。
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