収賄容疑で岡山市議逮捕　農地転用めぐり現金授受

　岡山市内の農地転用の許可をめぐり、便宜を図った見返りに現金２００万円の授受があったとして、岡山県警捜査２課などは１４日、収賄容疑で同市東区、岡山市議成本俊一容疑者（５８）、贈賄容疑で同市中区、不動産会社社長小野勇治容疑者（７６）を、それぞれ逮捕した。

　県警によると、成本容疑者は金銭の受け取りは認めているが、謝礼ではないと容疑を否認。小野容疑者は認めている。

　成本容疑者の逮捕容疑は、２００６年９月～０８年３月、小野容疑者の不動産会社が約１万４千平方メートルの農地購入時に転用許可を申請した際、同市農業委員会などの委員として便宜を図り、小野容疑者側から現金２００万円を受け取った疑い。小野容疑者の逮捕容疑は成本容疑者の便宜の見返りに同額を渡した疑い。

　県警によると、農地転用には農業委員会の審査を受ける必要があり、許可を得るのは難しいのに、小野容疑者の会社は３回申請していずれも許可を得ていた。農地は、資材置き場名目で雑種地に地目変更され、現在は住宅が建てられている。

　成本容疑者は０５年７月から農業委員会の委員を務めている。