ＡＫＢお宝盗まれた！あきれたファンの少年３人逮捕

アイドルグループ「ＡＫＢ４８」が出演するドラマの撮影現場から盗まれた小道具など（東京・日野署）

　人気アイドルグループ「ＡＫＢ４８」が衣装や小道具などの盗難被害に遭っていたことが１１日、分かった。警視庁少年事件課と日野署は同日までに東京都日野市の無職少年（１６）ら３人の少年を窃盗容疑で逮捕。少年らは昨年１２月、メンバーが出演するテレビ東京系ドラマ「マジすか学園」（放送中）の撮影場所に侵入し、ベンチコートなど計８点（１８万円相当）を盗んでいた。３人は「見るのに飽きたら売ろうと思った」と供述している。

　少年事件課によると、少年３人は、昨年１２月１７～１８日の両日に「マジすか学園」の撮影現場になった日野市の廃校後の小学校に侵入し、撮影用のヘルメット、クッション、ベンチコート、「私立馬路須加女学園高校」学校名が記された看板など計８点を盗んだ容疑で先月２３日に逮捕された。

　３人は人気メンバーの１人である大島優子のブログを見て撮影場所を特定し、撮影スタッフが小学校から帰ったのを見計らい、鍵のかかっていない場所から校舎に侵入。教室内を物色し、人目につかない場所に置かれていた「お宝グッズ」を発見し盗んだ。テレビ東京の説明ではその後の撮影に支障はなかったというが、１月６日に撮影協力団体を通じて被害届を出した。ロケ撮影は２月下旬に終了した。

　被害額は１８万円相当で、撮影の合間の防寒のために着用したものと思われるベンチコートは「ＡＫＢ４８」のメンバー向けの特注品だった。少年３人は、調べに対し「『ＡＫＢ４８』の熱烈なファンで、彼女らが使ったものが欲しかった」と供述。限度を超えたファン心理で犯行に至ったのかと思いきや「見るのに飽きたら売ろうと思った」と商売にしようとしていたことも明かしている。盗んだものは自宅で保管していたという。

　「ＡＫＢ４８」関連のグッズは、マニアの間では人気の的。例えば、人気メンバーの前田敦子のグッズは昨年１０月、ネットオークションにチャリティー目的で出品された。「直筆サイン入りＡＫＢのベンチコート」、「直筆サイン入り部屋着兼パジャマ＆シュシュ」、「直筆サイン入り想い出のカバン」の３点で、総額１２５万６０００円。最も高価だったのは、今回被害に遭ったのと同じベンチコートで１３０件の入札があり、５０万１０００円に。部屋着兼パジャマとシュシュのセットは、４０万４０００円、中学時代に使用したカバンは３５万１０００円まで高騰している。