朝青龍、無言で帰国…１１日に現地で会見

見送りの子供とアイコンタクトを交わして、元横綱の朝青龍は羽田空港から北京経由でモンゴルに向けて出発した

　暴行問題で大相撲を引退した元横綱・朝青龍関（２９）が１０日、羽田空港発の全日空機で中国・北京へ出発した。１１日に北京経由で引退後、初めて母国モンゴルへ帰国する。

　黒のスーツにまげ姿で羽田空港に現れた朝青龍。報道陣からの質問には一切、無言で北京へ向かった。１１日は正午過ぎに首都ウランバートルに到着予定。午後には同市内で記者会見を予定している。６日の大阪市内で開かれた高砂部屋の激励会で後援者へあいさつと謝罪は行ったが、２月４日の引退会見後は報道陣に対しては依然、沈黙を守っているだけに何を語るのか注目される。

　すでに親族が経営するＡＳＡグループの事実上のオーナーとして実業家への道を歩んでいる元横綱。モンゴルでビジネス展開、さらに将来の政界進出もにらんでいるだけに、母国の国民の心証を害することは命取りになる。引退の原因となった暴行問題の真相など、国民へどれだけ誠実な説明ができるかが第２の人生への大きなポイントになる。

　モンゴルには今月中旬まで滞在。２０日過ぎに再来日し、大相撲春場所を観戦する予定となっている。