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東京代表する観光地!? 稲川会“引越”に赤坂厳戒

警察は並々ならぬ意欲

 指定暴力団の稲川会が東京・赤坂に本部事務所を移転する問題で、赤坂が緊迫している。新事務所が入るビルは、TBSが鳴り物入りで始めた複合商業施設「赤坂サカス」から東京ミッドタウンを結ぶ絶好の裏道で人通りが多く、目と鼻の先には同じく指定暴力団の住吉会の本部事務所もある。地元の警察は移転阻止に並々ならぬ意欲を燃やし、周辺住民も連日、抗議運動を展開している。

 「私たちの街から暴力団は出ていけ!!」

 14日夕、稲川会が移転を予定している赤坂6丁目のビルの前で、反対住民70人はシュプレヒコールを上げた。反対運動の代表をつとめる男性(69)は「ビルがずっと売りに出されていたのは知っていたが、まさかこんな小さなビルに稲川会が入るなんて想像もしていなかった」と語る。

 移転が明らかになったのは今月7日。稲川会の本部は六本木7丁目の雑居ビル内にあるが、ビルの老朽化に伴う解体で退去を迫られている。

【近隣住民は戦々恐々】 

稲川会の関連会社が取得したビルの周辺

 問題のビルは、東京メトロ赤坂駅から徒歩5分。TBS近くの住宅街の一角で付近には小中学校もある。また、「事務所の前の道は赤坂サカスから六本木の東京ミッドタウンへの近道として地元ではよく知られている」(別の住民)。さらに、「組事務所が移転してきたら、近接する地価は半分に下落する」(地元不動産業者)といい、観光や不動産への影響を懸念する声もある。

 事務所は現在、内装工事を終えた段階。暴力団事務所の定番である入り口の監視カメラこそないが、外から中が見えないガラスに交換するなど“組事務所仕様”への変更は着々。いまのところ、組員らの出入りは見られないが、警視庁はビルの前に警察車両をエンジンをかけたまま待機させ、入り口に通じる道路に警察官を立たせるなど、すでに警戒態勢を敷いている。

 住民らは今月13日、1回目の抗議集会を開いたが、所轄の赤坂署も住民と連携し「稲川会総本部追放・暴力団排除協議会」を展開する方針。抗議集会は21日まで連日行われるという。

 反対運動に参加している商店主(53)は「抗議の声がこれほど高まったのは、事務所移転の公表があまりにも突然だったせい。事前説明もなく移転を強行しようとするやり方に警察もかなり頭にきたようで、署長自ら商店街を1軒ずつ回って反対運動への協力をお願いしていた」と語る。

 組員らがいつ入居するかは分からないが、250メートル離れた場所にある住吉会との抗争の可能性もゼロとは言えないだけに、周辺の緊張は高まるばかりだ。

ZAKZAK 2009/01/15

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