2010年3月11日 20時13分更新
知り合いの男性らに「すぐに返す」などとうそを言って金をだまし取ったとして倉敷市の61歳の男がことし1月に逮捕された事件で検察がこの男を起訴しなかったことについて岡山検察審査会は不起訴が不当だと議決しました。
この事件は7年前の平成15年に当時倉敷市に住んでいた61歳の男が知り合いの男性らから300万円をだまし取ったとしてことし1月に逮捕されたもので、男はその後、うその出資話での1000万円の詐欺の容疑でも岡山地方検察庁に追送検されていました。
検察は先月、「疑いが十分ではない」として男を起訴しませんでしたが、現金をだまし取られた男性は、捜査のやり直しを求めて岡山検察審査会に申し立てを行っていました。
検察審査会では審査の結果、「男は自分が金を返済できないことを十分、理解していたと考えられ検察の捜査は不十分である」などとして検察の不起訴処分は不当だと議決しました。
この事件は今月の24日に時効を迎えるということで、岡山地方検察庁の岩崎吉明次席検事は「議決の内容を精査し、適切に対応したい」と話しています。