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強姦被害の女性「生涯男の人を好きになれない」、男に懲役4年6月/横浜地裁支部

2010年3月11日

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 「被害者は人生のさまざまな面で取り返しのつかない狂いが生じています」―。静まり返った法廷に裁判長の言葉が重く響いた。

 女性は20代。東京で働きたい思いから、両親の反対を押し切って上京。マンションで一人暮らしを始め、就職の採用試験も予定していた。だが突然、事件に巻き込まれる。犯行後も居座った被告は言った。「今日は、君をターゲットにしてよかったよ」。被告は一週間後にも訪れたため、再び顔を合わせることへの恐怖から、女性は外出もできず、摂食障害になった。

 2月3日の初公判。検察官は女性の気持ちを代読した。「低俗な人間に成り下がった気がして、すごく惨め」「事件を話すたびに思い出し、その都度新たに傷つき、涙が止まらない」「でもきちんと処罰してほしくて証言する」…。

 採用試験は辞退せざるを得なかった。母親と会う約束もあったが、「両親に申し訳ない」との気持ちから「仕事が忙しい」とうそをついて断ったという。今も本当のことを告げられずにいる。

 被告はこの事件の約10カ月前、札幌市内で帰宅途中の女性を暴行。昨年11月に強姦致傷罪で懲役5年を言い渡されている。今回は懲役4年6月。遅くとも10年弱の刑期を務めれば出所することになる。その間に女性の傷が癒えることはあるのだろうか。女性は検察官に、こうも話したという。「理屈ではなく男の人が信じられなくなった。生涯男の人を本気で好きになることはありません」

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