「韓国に追い越されるかも…日本で危機感増大」

東大・姜尚中教授、「新韓日関係」テーマにソウルで講演

写真提供=国際交流財団
 在日韓国人2世の姜尚中(カン・サンジュン)東京大学教授(59)は9日、ソウル・プラザ・ホテル(ソウル市中区)で、「新韓日関係」をテーマに講演した。

 韓国国際交流財団の招きで講演を行った姜教授は「今、日本ではキム・ヨナ・シンドロームがものすごい。日本は韓国に追い越されるのではないかという話も盛んに出ているほどだ」と述べた。バンクーバー冬季五輪以降、韓国に対する認識が確実に変わったということだ。そして、「日本の家電メーカーすべてを合わせた売り上げよりも、サムスン電子の売り上げの方が高く、韓国製自動車に対する評価も急速によくなっていることから、危機感が高まっている」と語った。

 姜教授は、中国と日本に挟まれている韓国の存在を「イルカ」に例え、「イルカはとても活発に動きながら関係を形成していく」と語った。独島(日本名:竹島)問題については、韓国に冷静な対応を求めた。「一部の(日本の)政治家が妄言を発しても、韓国が感情的に反応する必要はない。独島はすでに韓国が実効支配しており、これを覆すことは不可能だからだ」と述べた。

 日本のメディアに「東京大学のヨン様」とも呼ばれている姜教授は、「(日本)国籍を取得し、東京都知事選挙に出てみろ、とも言われた。わたしは日本のオバマ(米大統領)になれるかも知れないと思う」と笑いながら、「そうした話が出てくること自体、日本が変わってきているという証拠」と評した。

 姜教授は、日本の新聞・放送・出版界で「クールな論客」と評価されている。学問の垣根を超えた斬新な文体と共に、「言葉巧みでハンサムな東大教授」というイメージも人気に一役買っている。

鄭佑相(チョン・ウサン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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