北野監督の叙勲を新聞各紙大報道！通訳はゾマホン

　映画監督でタレントの北野武（６３）は９日、パリのカルティエ財団美術館で、同国の芸術最高章のコマンドール章をフランスのミッテラン文化相から授与された。同文化相は自然体の力、自由へのメッセージ性、並外れた独創性を高く評価。北野監督は「パリにあこがれを抱いていた。夢のようだ」と喜びを語った。欧州ではすでに北野作品は広く評価されており、多彩な芸術活動が認められた形だ。

　フランスでは、新聞各紙が異例の大きさで北野監督を取り上げ、話題となっている。政治家を含め、日本人が新聞の１面になることはほとんどないという。

　３月１０日付日刊紙「リベラシオン」では、１面を飾り「北野武ご招待スペシャル」の見出しで特集。「一日編集長」として編集部を訪問する様子が伝えられている。同紙は初期作品から大の北野ファン。通訳役にベナン人のタレント・ゾマホンが帯同し、「編集部は笑いに包まれた」としている。

　インタビューでは北野節がさく裂。「甘やかされすぎの子供は淘汰（とうた）されるべき」「映画は、劇場用とＤＶＤ用に分けるべき」「（サルコジ仏大統領夫人の）カーラ・ブルーニは好感がもてる」「ワインが好き」。同紙は北野を「辛口なガキんちょ」と評している。

　１０日付の高級紙「ル・モンド」では、映画欄で、「アキレスと亀」を大きく紹介。「この映画の中で彼は芸術性を笑いにするという新たな境地を開いた」。３月６日付同紙の別冊「ル・モンド　マガジン」でも表紙になり、６ページにわたり、作品や生い立ちを紹介。「北野の作風には常に風刺と意外性がある」と絶賛している。

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