道南
寄付1千万円 機器更新 市立函館病院
(03/10 14:25)
寄付金を生かし、市立函館病院が購入した血液浄化装置
市立函館病院は昨年9月に寄せられた寄付金1千万円を生かし、超音波診断装置と血液浄化装置を購入した。同病院は「財政が厳しい中、とてもありがたい」と喜んでいる。
家族が同病院で治療を受けている市内在住の女性が昨年9月に寄付。2000年の同病院の移転後では最高の寄付額という。本人の希望で氏名は公表せず、感謝状も贈らない。
病院側は寄付金を耐用年数が近づいていた医療機器の更新に充てることにした。約700万円で超音波診断装置、残りで血液浄化装置を購入。浄化装置は約500万円するが、半額は国の補助を充てた。
血液浄化装置は院内の4台のうち、13年間使ってきた1台を更新し、集中治療室(ICU)に設置。腎臓の疾患に加え、多臓器不全や敗血症の治療に活躍している。超音波診断装置は救急手術室に置いた。いずれも2月から使用している。
同病院は「医療機器は財政事情が苦しく、壊れるまで使っているのが実情。今回の更新をより良い医療の提供につなげたい」と感謝している。(渡辺創)