国内から研究に参加した東北大の後藤和久助教(地質学)は「30年間のあらゆる分野のデータが、チチュルブ衝突による生物大量絶滅を支持している。この説は揺るぎないものになった」と話している。松井所長は「今後は地下にあるクレーターを掘削し、形がどうなっているのかを研究する必要がある」としている。
国立科学博物館の真鍋真研究主幹(古生物学)は「今あるデータではチチュルブの小惑星衝突によって恐竜が絶滅したと考えて良い。ただ絶滅の時期は種ごとにも異なる。天体衝突前後の環境の変化をより詳しく調べることで、現在や過去の気候変動が深く理解できるはずだ」と話している。(松尾一郎)