ここから本文です
[PR]

<日米密約>引き継ぎ、海部政権まで 公開の外交文書で判明

3月9日21時5分配信 毎日新聞

 1960年の日米安全保障条約改定時に核兵器搭載艦船の寄港などを日本側が認めた密約について、89年の海部俊樹内閣まで歴代首相、外相らに外務省幹部から引き継ぎの説明があったことが、9日公開された外交文書で判明した。政府は密約の存在を否定していたが、昨年6月に村田良平元外務事務次官が「歴代次官が文書で引き継ぎ外相に説明した」と証言。それを裏付ける記録だが、その後の内閣に引き継がれた記録はなかった。

 引き継ぎ文書は、68年1月27日に東郷文彦アメリカ局長(肩書は当時)が作成。ライシャワー駐日米大使から63年に大平正芳外相、64年に佐藤栄作首相が核搭載艦船の寄港を認める米側の解釈について説明を受けた経緯を記し、「現在の立場を続ける他なし」と見解を示した。この文書の欄外に、歴代の首相、外相の名前と日時の下に「御閲読済」「口頭にて説明済」などと記されている。文書には89年8月24日付の栗山尚一次官のメモが付属され、海部首相、中山太郎外相に説明したのが最後となっている。次の宮沢喜一首相は外相時代に説明を受けており、93年の非自民政権誕生以降、引き継がれた記録は発見されなかった。冷戦終結後の91年、ブッシュ米政権が艦船や潜水艦への核兵器配備を廃止し、日本への持ち込みがなくなった影響もあるとみられる。【野口武則】

【関連ニュース】
【日米密約問題】外務省調査報告書の全文
【日米密約問題】外務省委が報告書 核持ち込みは「暗黙の合意」
【日米密約問題】再持ち込み容認「会談録案」 69年外務省作成
【日米密約問題】自民、歴代政権を擁護 麻生氏「承知してない」
【日米密約問題】元駐米大使の東郷氏 大量のメモ決め手に

最終更新:3月9日21時31分

毎日新聞

 

この話題に関するブログ 2件

関連トピックス

主なニュースサイトで 佐藤栄作(1901-1975) の記事を読む

注目の情報
ひ、広い…これが2000万円台の家

マンションと一戸建て、どちらにしようかなんて悩んでる?でも、この広さがこの価格で手に入るとしたら心も決まるハズ。120平米以上のゆとり生活を実現![SUUMO]
年収400万円台で買える!一戸建
PR
ブログパーツ

国内トピックス

注目の情報


nikkei BPnet for Yahoo!ニュース

nikkei BPnetnikkei BPnetの注目コラムをYahoo!ニュースの読者のために厳選しました。
最新のコラムを読む

PR

注目の商品・サービス

  • プロが使う「情報収集ツール」の活用法
PR