握手する世界王者の長谷川穂積(右)と名城信男=神戸市兵庫区、真正ジム(撮影・斎藤雅志)
「WBA世界バンタム級タイトルマッチ」(4月30日、日本武道館)・「WBA世界Sフライ級タイトルマッチ」(5月8日、大阪府立体育会館)
ともに防衛戦を控える長谷川穂積(真正)と名城信男(六島)が9日、神戸市兵庫区の真正ジムで軽めのスパーリングを行った。メキシコ人挑戦者のモンティエルとカサレスは同じジム所属で、前回のカサレスの世界戦にはモンティエルが応援に駆けつけたほどの強い絆がある。そんな相手に対抗しようと、“共闘宣言”で士気を高めた。
昨年9月の名城V2戦前以来となる約半年ぶりの“再結成”に、長谷川は「『2人で力を合わせて頑張ろうキャンペーン』です」とニヤリ。名城も「もう一度カサレス(が相手)なので、サウスポーの長谷川さんとやれてありがたい」と、充実の笑みを浮かべた。
ともに本格的な練習はこれからとあって、軽めの4ラウンド。それでも時折、互いの拳を激しくぶつけ合った。1歳上の長谷川が「チャンピオンというより友達」と視線を向ければ、名城も「ボクサーとして尊敬できる存在」と瞳を輝かせた。
26日には長谷川の練習相手となるフィリピン人選手2人が来日。名城は15日から、10日間に渡るサイパン合宿で走り込む。「知ってる者同士、負けるところは見たくない」。かみ締めるように話した長谷川の言葉に、名城が大きくうなずいた。
(2010年3月9日)