春場所で大関とりに臨む関脇把瑠都=尾上部屋
「大相撲春場所」(14日初日、大阪府立体育会館)
大関とりを目指す関脇把瑠都(25)=尾上=が9日、大阪府大東市の尾上部屋でけいこを行った。前日に出げいこに来た阿覧との申し合いで左手親指を痛めたため、しこやすり足など軽めの調整に終始した。
「(親指が)ボキッていった」と振り返り、「(昨日は)ずっと冷やしていた」という。患部は大きく腫れあがっており「(親指を)曲げることができない。テーピングじゃ駄目。てっぽうもできない」と嘆いたが、午後に部屋近くの病院で検査を受け、骨には異常がないと診断された。
初日が5日後に迫っており、調整不足が心配されるが、焦りはない。「残りの指でまわしをつかむよ。でもすぐ切られちゃうか」と冗談めかし、「場所では気合入れるから大丈夫」と力を込めた。前日はピリピリムードだったが、この日は明るい表情を見せた。
大関昇進のためには、最低でも12勝が必要。手負いの状態では厳しい数字だが「元気でやるよ」と、強い決意で勝負の春に挑む。
(2010年3月11日)