傘を差して登校する児童。雪のため上り坂で大型車が立ち往生して一時渋滞も=10日午前7時53分、玖珠町帆足の国道387号
県内は10日、強い寒気が流れ込んだ影響で、山間部を中心に雪が積もった。風も強く、県北部や中部には暴風雪警報が出た。大分自動車道などは通行止めとなり、日田市や竹田市、玖珠町、九重町などの国道や県道で、すべり止めが必要となるなど、交通への影響も出た。
大分地方気象台によると、九州北部の上空約1500メートルに氷点下12度以下の強い寒気が流れ込んだ。陸上、海上とも風が強く、最大瞬間風速は日田市で17・2メートル、大分市で15メートルを記録。海上では20メートル前後の風が吹いた。
気温は平年に比べて低くなった。最低気温は由布市湯布院町で氷点下1・1度(平年0・4度)、日田市0・4度(同1・9度)、大分市3・7度(同4度)―など。風が強かったことから、体感気温はさらに下がった。
陸上、海上とも終日、風が強く、高波や突風などへの注意が必要。12日は天気は回復に向かいそう。
窯で作業「神経使う」
○…国の重要文化的景観に選定されている日田市源栄町皿山の「小鹿田焼(おんたやき)の里」では、午前5時ごろから雪が降り始め、一面が銀世界になった。ふぶく中、窯で作業をする人もいた。小鹿田焼同業組合の坂本義孝組合長(58)は「久々の雪。ふぶくと窯の火の調節など仕事に神経を使います」と話した。
そろいの防寒着で登校
○…竹田市久住町では早朝から雪が舞った。同町白丹の久住中学校(峯田宣和校長)周辺では、1~2センチの積雪。そろいのウインドブレーカーを着た生徒たちが、時折強く吹き付ける風に傘を向け、地域の人とあいさつを交わしながら学校に向かっていた。
大型車が立ち往生
○…早朝から降り始めた雪は、玖珠町中心部で5センチほど積もった。通学時間帯も降り続き、児童や生徒は傘を差して登校した。上り坂になった道路では、タイヤチェーンを装着していない大型車が立ち往生し、渋滞も起きた。
日豊線で2本運休
○…JR九州大分支社によると、強風のため、午前11時すぎから日豊線の日出―亀川両駅間で、列車を時速25キロ以下に減速して運行した。この影響で普通列車2本が運休した。
高速バスにも影響
○…県内の高速道路などは10日午前7時20分から、一部区間が通行止めになった。この影響で、高速バスは大分―長崎が終日運休。大分―福岡は正午現在、運転を見合わせている。午前中、通行止めとなった区間は次の通り。
▽大分自動車道 別府インターチェンジ(IC)―日田IC、日出ジャンクション―速見IC▽宇佐別府道路 速見IC―大分農業文化公園IC▽日出バイパス 全線
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