和歌山県太地町のイルカ漁を批判的に取り上げ、アカデミー賞を受賞した映画「ザ・コーヴ」の監督がインタビューに応じ、「映画は日本バッシングではない」とした上で、悪い風習はやめるべきだ、と強調しました。
「日本バッシングの映画ではなく、日本に対するラブレターです」(「ザ・コーヴ」、ルイ・シホヨス監督)
アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞した映画「ザ・コーヴ」は、太地町のイルカ追い込み漁を批判的に取り上げたドキュメンタリー映画です。
しかし、太地町側からは、隠しカメラで撮影した手法などに反発の声が上がっていました。これに対してシホヨス監督は、「食用にもされるイルカ肉には水銀が含まれていて危険だ」と強調、映画を見て判断してほしいと繰り返しました。
「アメリカにも女性に投票させなかったり、奴隷制度などの悪い習慣がありました。太地町長に言いますが、あなた方の習慣は人々を毒するものです」(「ザ・コーヴ」、ルイ・シホヨス監督)
「すばらしい映画です。日本人だけでなく、(世界中に向けた)問題提起です」「私たち日本人は全部残酷に見えますでしょ。あれは絶対良くない」(観客)
この映画に対する観客の受け止め方は様々で、今後も議論を呼びそうです。(10日13:00)