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「着メロ」商標権2550万円 都の公売で落札

2010年3月9日

 東京都が、携帯電話の「着信メロディー」の略語である「着メロ」の商標権をインターネット上の公売オークションに出品したところ、大阪市のソフトウエア会社が8日、総額2550万円で落札した。都が商標権を公売するのは初めてだったが、当初の見積価格200万円を大幅に上回る落札価格となった。落札した会社は「使用料の有料化は考えていないが、権利を持つことで企業価値向上につながる」と説明している。

 「着メロ」の商標権はもともと、PHS事業者の旧アステル東京が登録。その後、東京都内の通信事業会社が2002年に引き継いだが、業績が悪化し、商標権は都税の滞納により差し押さえられた。

 商標権は2件あり、携帯電話や紙媒体の広告など、ほぼすべての使用分野をカバーしている。都は今月5日から入札をスタートした。最初は低調だったが、締め切り間近の8日正午すぎになって価格が高騰。ゲームソフトメーカー「ビジュアルアーツ」(大阪市)が1600万円と950万円で双方を落札した。

 都は、インターネット公売を04年7月に全国で初めて導入。08年度は不動産や自動車などについて11回の公売を実施し、約7500万円で売却した。今回の落札額2550万円は同年度の売却額の約35%に相当する。

 ある携帯電話サービス会社によると、「着メロ」という言葉を使う際には商標権に配慮して「着信メロディー」と言い換えたり、商標権の存在を示す「(R)」のマークをつけたりしているという。ただ、業界では一般名詞として使われているケースも多いのが実情だ。

 ビジュアル社の馬場隆博社長(50)は「すでに『着メロ』はユーザーに浸透しており、今さらの使用料の有料化は現実的でない」と話す。しかし、ある業界関係者は「高価で落札して元が取れるのか。どう出てくるのか警戒している」といい、業界には不安も広がっている。

 「着うた」については「ソニー・ミュージックエンタテインメント」(東京)が商標登録している。同社では他社から使用料を徴収するビジネスはしていない。(沢伸也、湯地正裕)

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