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【岐阜】海津市教委、アンケート問題で謝罪 認識の欠如認める2010年2月17日
海津市内の市立小学校が昨年10月に特定児童のイニシャルを示し「嫌なことをされたり、言われたことがあるか」などを尋ねるアンケートを同級生にしていた問題で、市教育委員会は16日、記者会見し「ことが重大という認識があれば県教育委員会にも報告していた」と、問題意識に欠け公表や報告が遅れたことを謝罪した。 市教委によると、保護者には問題が報道された13日まで謝罪していなかったほか、県教委には文書の報告は現時点でしていない。小学校が15日に開いた児童集会で校長がこの児童に謝罪しようと担任を通じて伝えたところ、児童は涙ぐみ「やめて」と訴えた。 昨年12月末に小学校を退職した教諭と非常勤講師に触れて、市教委は「(アンケートなどに対する)抗議の意味が強いと聞いたのは2月に入ってから。2人の声に耳を傾け、理解すべきだった」と釈明した。 小学校の校長は会見で、アンケート後に特別支援教育のアシスタントが勤務上、午後3時前に現場を離れるため、児童の母親に6限目の授業を参観するよう求めていたことを明らかにした。この対応に父親が学校に不満を伝え、児童を2週間休ませたという。校長は「母親に強要はしておらず、対応に問題はなかった」と強調した。 この児童は昨年9月に転入。授業中に教室を飛び出したり電気のブレーカーを落とすなどの行動を受け、学校とPTAはアンケートをした前日に保護者会を開いた。ある母親は「当時、学校に行くのが嫌だという子どもがたくさんいて、保護者の間でも不安が広がっていた」と話す。 市教委によると、現在、児童は落ち着いた状態で学校に通っており、友人と仲良くしている。 (松瀬晴行)
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