ボクらの時代 (2007年7月15日 フジテレビで放送)
1967年生まれのフットボーラー
中山雅史×武田修宏×井原正巳
味の素スタジアムにて収録
武田:もう40って言ったらさ、人生の半分以上過ぎているわけじゃない俺達。
中山:俺は3分の1だね。 武田:3分の1かよ(笑)。 中山:120までだから。 武田:俺は考えているよ、将来どうしようとか。将来は? 中山:将来?考えてねーよ。 武田:そうだろうな。 中山:現役まっとうだよ、まずは。ただ、やっぱ年取った時、安定した老後は送りたいね。 武田:でも大丈夫だよ、ラモスさんも取ってくれるって言ってくれてるしな。 中山:ラモスさん?! 武田:俺が監督だったら取るよ! 中山:取る? 武田:俺はやっぱ練習の雰囲気で。(井原に)取るでしょ? 井原:選手として取るでしょ。 武田:選手として取るよ。 中山:(喜んで)オーー!! 武田:雰囲気とか、もちろん試合でも決定的なチャンスを。 中山:お前、監督やれ、どっかで。 武田:俺が監督で。 1993年ドーハの悲劇。日本代表は、この試合でWカップ初出場をあと一歩のところで逃したのです。今日はこの歴史的な瞬間を共にした3人の話を。 ゴンこと中山雅史。14年経った現在も現役のプレーヤーとして活躍しています。 アジアの壁と呼ばれた井原正巳。現在、北京オリンピックを目指す22歳以下の日本代表アシスタントコーチを務めています。 そして武田修宏。幼い頃からサッカーのエリート街道を歩んだ彼は現在、解説者。 中山と井原は、筑波大学の同級生。そして中山と武田は同じ静岡県出身のライバル。1967年生まれのフットボーラー。日の丸を背負い、Jリーグの人気を支えた彼らは今年40歳を迎えます。 [ドーハ戦士の現在] 武田:40代で現役だからね。 井原:まだ30代だよね。 中山:まだ30代。 武田:まだ30代?俺40だよ。 中山:オーー乗っちゃった! 井原:お前だけだよ、タケだけだよ。 武田:俺だけ? 中山:そうだよ。お前1番早いでしょ。4月だっけ?5月? 武田:5月で40だよ。 中山:乗っちゃった! 武田:気持ち、まだ30。でも子供、2人ね、できてね、どう可愛いでしょ? 井原:可愛いね〜子供ね〜。 中山:お前、結婚もしてねーじゃねーかよ。 井原:お前、昔から1番落ち着いていなかったから、まあしょうがないと思うけどね。 中山:そうだね〜。どうすんの、結婚するの? 武田:するよ。 中山:するの? 武田:するよ。 井原:相手いるの? 武田:相手いないよ(笑)。タイミングだからさ。 中山:あーー、それはそうだね。 武田:40年間ずーっと1人で生きてきたから。 中山:そうだな、トースト立ててたからな、焼いたトーストな、皿にも乗せないで。立てかけてるんだもんトーストを!下に置くとテーブルが汚れるからって。 井原:ジェフの時もさ、朝飯食ってるのをテレビでやってたよな。目玉焼き自分で作ってさ。 武田:そうそうそう、自分でできるからね。 井原:マメなんだよね。 中山:こいつ綺麗好きだしさ。 武田:綺麗好きじゃないの? 中山:綺麗好きだよ。ピッカピッカだよいつも、俺の周りは。だから嫁さんが掃除してても・・・(指で埃をチェックする仕草) 井原:ないないない(笑)。 武田:でも結婚して変わった?どう現役時代? 井原:変わったっていうか、だって、すげー前だもん。俺だってJリーグ始まる時だからさ。 武田:選手とか、やっぱ理解ないとさ。コーチで家を留守にするとか。ゴンなんかね選手だしさ、大変だよね。 中山:大変じゃないと思うよ、俺あんまり要求しないから。 武田:あっそう、マイペースだ。 中山:マイペースだね。俺のペースを崩さなければいいって感じだね。 武田:智ちゃんこの間、仕事で会った時・・・ 井原:それが大変なんだよ、だから。 武田:「ゴンちゃん自分のマイペースでいくから、私がどうこうするよりマイペースにしておいた方がいいかもしれない」って言ってたよ。 中山:俺のペースにかかってくるな!っていう感じで。俺はこうやって行くからって。 武田:気を使っちゃってるかもしれないね。 中山:まあ多少、試合に負けて帰ってくる時には、言わないね、そのことには振れないね大体ね。そのくらいじゃないの、でも? 武田:井原はどうなの? 井原:俺も一緒だよ、だって。 武田:奥さん気を使う? 井原:奥さんが気を使ってくれてたんじゃない現役の時はね。 武田:俺はずっと1人のペースだからね。
武田:だから走ってるよ。だって大変だよな。小学校からさ、ずっと走ってきて急に運動を止めちゃうわけだよ。40年間、毎日12キロくらい走ってきて急に止めちゃったら体にどんだけ悪いかな。 井原:多分ゴンが1番ヤバイと思うよ、引退した後。 武田:ヤバイと思うよ。体を維持していくのが。 中山:食わなきゃいいじゃん。ビリーズブートキャンプやればいいんだろ、こうやってな。 井原:それは必要かもしれない。あと何年やるか分からないけど、終わった後が。 武田:ゴンが1番きついね。俺とか正巳はまださ、そんなに運動量が。 中山:ひざがボロボロになると思うな。 井原:筋力が落ちてさ。 中山:痛いところある今? 井原:あるよ。 中山:どこ痛い? 井原:首でしょ。 中山:首!!終わりじゃん。 井原:首ヤバイよ、マジで。 武田:ヘディングのやりすぎでしょ。 井原:そうそうそう。 中山:あっそう。ずっと現役ならいいわけでしょ。 井原:カズさんみたいにね。 中山:そうそうそうそう。あの人はすごいねー! 武田:でもよく走ってるよ。 中山:あの人すげーよ、もう。 武田:ゴンもそうだけど、24時間ずっとサッカーのこと考えてなきゃいけないんだもんね。 中山:だって夕飯5時半なんでしょ(笑)。綿密にシーズンっていうか、週末に試合があるとしたら、そこまでに。栄養士さんとかトレーナーさんとか色々相談した中で。ヤッさんがカズさんと飯を食おうと思って、6時から6時半ぐらいに「おう、飯食うか」って言ったら、「もう食ったよ」って。「何だよ!」って、5時半に食ってるとか言ってたから。すげーなと思ってその辺。
武田:(井原を差して)コーチだから一応。 中山:すごいねー!コーチ、面白い? 井原:どこまでやっぱ自分でやれるかっていうので、その面白みが出てくるんじゃないかな。だからまだ俺らの今の活動は、そんなにずーっと通年であるわけじゃないから。パッと集まってパッとやっていかなきゃいけないけど。自分のチームを持って、そのチームが色々進化していくのとか、実際に自分で感じれば多分すげー面白いと思うし。 中山:そうだろうな。よく聞くとさ、ユース年代とかさ、その辺がすごい選手の伸びていくものがすごく手に取るように分かるっていうから、すごく面白いとかって。でもさ、その分析とかさ、コーチになる、監督になるためにはするわけじゃん。 井原:するよ。 中山:できねーもん。それは何?やっていく段階でだんだん分かってくるの? 井原:分かってくるんじゃねーのかな。俺らとかS(S級ライセンス)取ったってもっと深いものいっぱいあると思うから。 中山:試合の見方、変わる、現役の時と? 武田:だって試合の時って、あんまり相手の試合を見て分析で、こうでこうだからこうっていうのはないよ。監督になると相手のセットプレートかフォーメーションとか、どこがストロングポイントとかって。 中山:全体的に見渡さなきゃダメじゃん。ましてや井原の場合はDFだからある程度、現役の時も周りのバランスとか色々見れなきゃダメなポジションじゃん。俺らなんかさ、使われるポジションだからさ、どっちかというとさ、ボールをずーっと追っかけちゃうわけじゃん。何やってる、おいおい!って、結局は。だからそういうのはコーチなれねーよとか思うんだよね俺。 武田:俺もFW出身で、FWとしての天性でやっちゃうけど、やっぱり高木が監督やってるじゃん。高木が解説の中でどこ見ているの?って言ったら、高木はずーっと守備。漠然と見るんじゃなくて、守備だけを見て、どう構築していくか、どう守備がやっているかっていうのを見ているって言われて。それ以来ずっと守備を見ているの。守備の仕方を見て、そうすると面白いよ。 中山:(感心しながら)へー。 井原:見方は色々あると思うから、FWの選手ならFWの感覚で多分見れるから、俺らにはない見方ができるんじゃないのと思うし。 中山:まあねー、局面局面しか見れないね何か。全体が見渡せない。だからハーフタイムとかさ、名波とか俊哉とかさ、あいつらがウチのチームにいた時にさ、後輩とかに「ここ、こうなんですけどどうなんですかね?」って聞かれて的確に指示を送れてると思うんだよ。「お前はこうだから、そこまで行かなくていいんだよ。そこで見てて、誰かが1回行かなければ、そこでお前が行けばいい」とかって言ってるわけよ。俺言えないもんね。「頑張れ!」って。「とにかくお前頑張れ!」って。 井原:前からだと見えないところもあるんだよね。 中山:見えないんだよ、そうなんだよ。俺はこうだけどっていうのもあるから。まあそれを伝えればいいのかなって思うところもあるけどさ。「俺以上のことできるだろ!」とか思っちゃうからさ。「言うことねーよ!」って思っちゃうんだよね。
武田:でもあれだよね、小学校から中学校、高校だって、いまだにこうやって。いなくなっちゃうヤツが多い中で存在があるっていいよね。 中山:オーー、そうだなあ。 武田:ほんと、いっぱい人と出会って、いなくなる人って多いよやっぱサッカーとかやってきて。 井原:多いね。 中山:小学校を知ってるんだもんなあ。 サッカーの名門・清水東高校時代の武田修宏。中山、井原もうらやむ才能を輝かせ、高校サッカー界のヒーローとして活躍しました。その頃の彼らはお互いをどう見ていたのでしょうか。 [少年時代からライバル] 武田:ゴンを見たのは、静岡のつま恋の大会で、いい選手がいるって聞いていたのは、1番最初に話を聞いたのが小学校4年生の時だよ。 中山:だってもう、ガンガンだったじゃん静岡県内では、武田修宏。 武田:小学校6年生の時にさ。 中山:飛びぬけてたもん。身長自体もね。 井原:浜松でしょ? 武田:背が大きくて、足が速くて、テクニックがないっていう。 中山:超でかかったなお前。俺すげー小学校の時に見た時、でっけーんだな武田って思ったけど、高校になったら、ほぼ同列に並んだから。 武田:そうそうそう。ただね足はね、小学校で50mは6秒フラットだった。陸上部からスカウトが来たぐらい。 中山:はえー!! 武田:足だけは速かったの。ゴンと中学校くらいだよね一緒に初めて合宿やったのは。 中山:こいつちょっと違ったもん。もう中3の時でもうジュニアユースで入ったでしょ、全日本の方にね。 武田:井原は? 井原:俺は、だって高校入ってからじゃないと。だからタケが1年の時に選手権で活躍して、ゴンとかは2年の時に、俺も選手権に出て、ユースとかの合宿で一緒になったけど。国体とかでさ、ゴンはチームではFWやってるんだけど、国体とかだとDFに回って。 中山:そうそうそう、(武田を指して)こいつがいるから。しょうがないんだよ。だって中学卒業して、その年の選手権に高校1年で出てるわけじゃん。で、ガンガン活躍じゃん、坊主っくりで。 武田:あのまま、こう行って、そのままこう行っちゃえば良かったんだね。 中山:ずーっと、そのまま行っちゃえばよかったんだよ、どっかに。ダーって行っちゃえばよかった! [選手を支えたアルバイト] 武田:ゴン、アルバイトの経験はないの? 中山:あるよ。 武田:何したの? 中山:セブンイレブンでアルバイトしてたんだよ。 武田:いついついつ? 中山:大学1年の時に。 井原:一緒にしてたんだって。 中山:一緒に。 武田:何で? 井原:何でって、お金ないじゃん。親からの仕送りでさ。 中山:そう、親からの仕送りをいっぱいもらってもあれだから、いくらかは送ってもらってたけど、ある程度、生活費の足しになればって感じで。だいたい最初に行動を起こすのが井原なんだよ。免許取るにしても、バイトするにしても、井原がまずやるんだよ。「何だよ、あいつやってんのかよ!」って悔しくなって、そこへ行くんだよ大体。1番最初に行動起こしてたよ。 武田:へー、考えてるの色々? 井原:考えてはいないけどさ、ちょっとでも、お金ないからさ。 中山:でも安かったね、550円ぐらいじゃなかった時給。その後スナックにした(笑)。 井原:でもね、そっちの方がね、いいの。 中山:時給がいいの。 井原:時給がいいし、まかないで飯食えて。 中山:だから、そこはお客さんが来ないから、いるだけでいいんだよ。で、その日に即金なの。だからすごく便利だった、そこのバイトは。 武田:じゃあ、お金もらうようになったら、あーいいなと思うわけだね、じゃあね。ゴンはヤマハに行って。 井原:働いてさ、バイトして、こんだけしかお金もらえないだよっていう、そのお金を稼ぐ大変さっていうのは分かったよね。 中山:大変だよねー。 井原:なのにさ、親に仕送りで「いくら頂戴!」とかって平気で言ってたからさ。 [プロとして生きる] 中山:俺らん時はね、就職も良かったんだよね。 井原:バブリーな時で。 中山:ものすげーバブリーな時だったから、もう引く手数多だよ。証券会社から何回も俺オファーもらったもん。 井原:あっ、そう。 中山:うん。「今まではサッカーで世界色々行ってたけど、これからはお金の世界で頑張ってみないか」って言われてさ。30代で年収1千万円以上は確実だからとかって。すごい魅力感じたもんね。でもどういうことすりゃあいいのか分からないからさ、サッカーしかやってきてないし。だからそこには本気でそういう気持ちはなかったけれども。だからそう考えると、あれから数年でバブルは崩壊したんだからね。 井原:俺らは大学4年間行って、そのあと就職。タケは高校卒業して。 武田:俺は高校卒業して、早稲田から推薦があったけれども。 中山:オオーッ! 井原:行かなかったっていうことでしょ。 中山:お前、早稲田からあったの? 武田:今頃、早稲田出身でね、ハンカチ王子とかね(笑)。早稲田とかあったんだけど、やっぱ読売クラブでやりたいって言って。どうせやるんだったら、大学行くのってあれだから、サッカーやって結果出して、2、3年ダメだったら止めちゃうかなって思ってたから。 中山:でも、1年目から大ブレイクでしょ。 武田:ちょうどよくて、ちょうど優勝してMVP取って。 中山:すごいよね、高卒でMVPでしょ!得点王もそうじゃない? 武田:得点王はね2位だったんだけど。新人王とか3つくらい取って。でもあの時はもう6畳1間で、出てきたばっかりで、給料手取り13万で、6畳1間でお兄ちゃんと2人暮らしで。電車で通いながら練習に行った毎日。1年契約で。給料が10万が20万になって30万になって、1試合勝つと10万で負けたら0っていう生活で。負けたら0で1年契約で当時6人入ったんだよね。次の年に2人ぐらいしか残らなくて。そういう中でやってきて急にプロができて、給料が0が1個変わった世界でしょ。 中山:ドーーン!! 武田:それからドーン!って落ちたけど(笑)。ドーン!ドーン!だよね。 井原:あったねー。 [海外でプレーする] 武田:中東とかだったら、すごいオファーあったら行く? 中山:ああ行ってもいいね。 武田:中東、お金あるからね。 井原:サウジとかさ。 武田:生活つらいよー。 中山:お前パラグアイでやってるじゃん。中東とまた違うけどさ、パラグアイすごかったんじゃない? 武田:ほんとすごかったのは、飯がボテボテのスープとチキン。ホテルとか、もうボロボロの古びた使っていない病院の一室に、テレビも何もない電気しかないところで寝るような感じ。寝れないのよ。何もないから。その中でも寝て試合でやんなきゃいけない。例えばこんなスタジアムの中に、ボロボロのホテルがあるわけだよ、部屋が。こういうところに泊まって試合で行くと、アウェーのやつらがガンガンガンとか騒ぐじゃん。そんな中でも、寝て試合しなきゃいけないっていう。 井原:それが普通なんだ、でも向こうは。 武田:試合前は必ず教会に行ってお祈りしたりとか。そういうのも必ず習慣があるから。 井原:1年行ったんだっけ? 武田:半年行ったけど。 中山:グラウンドとか悪いでしょ? 武田:もう荒地、荒地、荒地。そこでやるから上手くなるんだよ。 井原:サウジとかさ、行ったことあるよなサウジ? 中山:サウジあるよ。サウジ、暑いんだ!あの応援にやられる。ニャ〜〜〜〜〜、すっげープレッシャーがあるような、ないようなさ、のたっーとした雰囲気の中で。囲まれているからさ、お釜の中でやっているような暑い中でさ。 武田:海外でやっていけそうだよね、ゴンはどこへ行っても。例えば遠征行って海外でホテルとか泊まってアラブとかにいるとさ、食べ物とかサラダしかなくても、サラダとかバクバクバクバクッていっぱい食べて試合やりそうだね。 井原:俺たちのさ、時代はそういうのでも平気だったよね。 中山:そうだよ。だって普通そこにあるものを食べてやるっていうのが普通だったもん。今さ、シェフとか色々帯同していくじゃん。だからあの辺すげーなと思って。だからあのWカップあたり、98年あたりの前後あたりが1番すごかったよね。 井原:あれまではオフトの時とかはさ、あんまりいなかったじゃん。 武田:オフトの時は、うどんとおにぎりだっけ? 中山:あとお前がCMやってたカップラーメンと(笑)。カップラーメン食ってたよ、みんな。 武田:そうだ! 中山:そうだよ。お前がCMやっててくれたおかげでカップラーメンがあったんだよ。 武田:あっ、そうだ。 中山:それを俺らは一生懸命食していたんだよ。 武田:そうだ、ドーハ行って食べるものなかったから。 中山:あとは白い飯とふりかけでしょ。 武田:そうだ。 中山:あとは現地の肉を食いながら。でも全然食わなかったね、そこの飯。ずーっとカップラーメンだったね、お前ね。 武田:そうだったね、すっかり忘れて。そうだ、カップラーメンで試合やってたね。 中山:そうでしょ。でも起きるのは1番だったよね。朝起きたらもう浜走ってたもんね裸で。 井原:だってタケ1人部屋なんだもん。いびきがうるせいからさ、タケだけ1人部屋でな。 武田:あの時は、ドーハの時のホテルと海外沿いのあそこで釣りしたりとか、結構ね自分の中では思い出深いんだよね。 中山:うん、あれはね〜。 井原:でも暑かったね〜。 武田:暑かったね〜。 [サッカー選手とファッション] 武田:ゴンがお洒落になったよね(笑)。 中山:お洒落じゃないよ。嫁さんのお陰だよ。 武田:そうだろうね。 中山:ファッションに興味ないもん。 武田:知ってる?この間も奥さんと買い物に行って、これがいいって勧めたら、「俺はプーマでいいよ」って(笑)。 井原:大学の時からずっとジャージだったもんね、俺たちは。 中山:そうだよ。ジーパンをはいたらお洒落って言われてたんだもん授業に。「何お前、ジーパンなんかはいて、どっか行くのかよ」だよ。授業受けにジーパンはいてきただけで。 井原:タケはね、金かけてるもん。 武田:俺ファッションのこと大好きだから。中学校の頃から、お兄ちゃんが洋服大好きだから東京のコートとかも着てて、ファッションがすごい好きだった。最近、洋服って金かかるなと思ったけど、この間本買ったら、「まず第一の身だしなみ」とか「初対面の印象が1番大事である」と書いてあって。やっぱり洋服って大事だなあと思って。 中山:読んでるんだね。 武田:読んでるんだよ、本を。 中山:ファッション雑誌とか読まないもん、大体が。 武田:読んでる。ファッションは全部、自分の顔だと思ってるから。ファッション雑誌は全部見て、テレビっていうか映る時のどういう格好とか。 中山:だって他局の番組でね、ブーツ履いてたよねお前。乗馬するのかって(笑)。どうしたんだよタケ、馬で来たのか?って思ったもん、俺見て。 武田:ファッション好きだからね。正巳もお洒落だよね。 中山:お洒落だよ。 井原:だってウチの奥さんがやってくれるから。 中山:こいつはでも奥さんと知り合う前からお洒落だった!ファッションだけじゃなくて部屋の模様も。こいつの部屋に行ってさ、ベットに寝たらさ、上に夜行の星が張ってあるんだよ(笑)。だから、これで電気消すと光ってるんだよ星が。あーロマンチストだな、こいつと思ったからね。 井原:それはね、俺の先輩の部屋をそのまま借りることになって、元からあったのよ。それで俺がちょっと足して。 中山:足したんだ。 武田:正巳はお洒落なもので、高くて素材のいいものを着ているよね。 井原:お洒落じゃないよ。 中山:お洒落だった。 武田:みんな奥さんの影響ってあるんだね、やっぱね。 [選手としてのふるまい] 井原:じゃああとJリーガーになってから、やっぱりその辺のさ、格好もちゃんと身だしなみもしっかりしないと、プロらしくっていうのを言われたから、その辺は意識するようになったでしょ。汚い格好しないでくれっていうふうに言われたじゃん。 武田:そういうのも大事だよね、サッカーと見ているファッションとか身だしなみ。今あんまり、そういうのない人多いでしょ。だからインタビューなんかもすごい思ってて、昔の選手ってやっぱ受け答えもちゃんと試合終わったらするし、昔の方がしっかりできていたような感じするね、どう? 井原:それはあると思うね。 武田:自分を見せるって。 中山:取り上げてもらうために、いろんなことしなきゃいけないし。いろんなこと言わなきゃいけないし。言いすぎだ!って言われるけどね。 井原:ゴンはずっとそうだったもんな。カメラが回ってると、サービスしないと気がすまないって感じだもんな(笑)。 中山:そこで目立たないと、試合に出てねーしさ。 武田:テンションが上がるよね。いつも多分60ぐらいのテンションだとしたら、テレビで120、130ぐらいのテンションでボーンっていくよね、ゴンね。 中山:まっ、しょうがないよな、それわな。その分、ふだん静かなんだよ。 井原:本番のテレビの時と、練習の時はすげーうるさいけど、その他は静かなんだよね。 中山:疲れちゃうんだよ、もう。 井原:マンガ本読んだりさ、家でも超静かだって言うし。 中山:ん〜まっ、それは家では1人でしゃべっててもバカじゃん。 [アスリートの食卓] 武田:食事どうしてるの、現役として食事の? 中山:食事ね、あんまり気使わないね。っていうか、奥さん任せ。 武田:ちゃんと決まってるの、朝は何、ご飯とか? 中山:朝はね、朝はそんなん食べない。菓子パンが好きなんだけどね朝は。菓子パンがいいんだけれども、あんまり菓子パンは良くないって言われたから、最近は天然酵母パンにした。 武田:えーー! 中山:天然酵母に。少しでも体にいいものって思って食ってるけどさ。 武田:そこまですごいあれじゃないね。 中山:そうだからもう、これじゃなきゃいけない。何品目とかっていうのはないね。 井原:結構ふつうに食事行っても食べるもんな。もうさ、ストイックなヤツはさ、カツの衣を取ったり、いるよね。 中山:脂身は俺は嫌いだから食わない時はあるけどね。豚の角煮とか脂取ってたら、食うところなくなっちゃってさ。どうすりゃーいいんだよって感じで、ほんのちょっとこうやってつまむだけになっちゃったけど。 武田:俺、独身じゃん。好きなものしか食べないじゃん。そうでしょ。カレーでしょ、ナポリタンでしょ(笑)。そんなんばっかり食べてたらさ。適性検査(健康診断)、俺引退してから2ヶ月に1回やってるだよ。なんでかっていうと、糖分のバランスとか脂肪のバランスとか全部血液で見て、自分の体調管理してて。「すごい中性脂肪が多いですね」って言われて。怖いじゃん。 井原:あんなに走ってて? 武田:だから、もう朝はおかゆにしてる(笑)。消化のいいものにして。 中山:そのおかゆは作ってるの?それともよく売ってるやつとか? 武田:そうそうそう。 中山:ダメじゃねーか、自分で作れよ、それは。 武田:思ってんだけど、お湯で。 中山:市販のやつでしょ。 武田:カレーも、いつも100食ってるのを最近は60で止めようと我慢したりとか。 中山:じゃあ、ずーっと腹減ってるの? 武田:ちょっと腹いつもね、食いたい我慢との戦い。 中山:ほんとー?! 井原:タケさ、お酒はあんまり飲まないから、その辺はいいんじゃないの。 武田:正巳はどうしてるの? 井原:俺はだって、奥さんが作ってくれるから。 中山:すごいらしいよ。俺は行ったことないけど、後輩とかが行くと、もうねコースだって。 武田:あっそう、作ってくれてちゃんと。 中山:まず前菜が出てきて、次に何か肉とかご飯が来て、最後にステーキだって(笑)。 井原:俺はだいたい出るものを食べて。 中山:だって奥さんがストイックだもんね、大体が。もうすげー走るでしょ。走ったり散歩したりさ。 井原:アクティブだし。で、あんまり食べないし。 中山:すごいんだよ。 武田:バランスがいいんじゃない、ちょうど。 中山:うん、そうだよ。結婚しろよ! 武田:するよ。相手はいねーけどな。 井原:言っちゃったからね、もうね。 中山:もう言っちゃったからね。 武田:だって結婚式で祝儀ばっかり皆に払っててさ、結局俺だけ結婚しねーし。 中山:すごい出してるよ。 武田:で、離婚したとかさ、そういうの多くてさ。 中山:2回目だって、また出して(笑)。 武田:相当払ってると思うよ、俺。 中山:あーそうか、じゃあタケはしんみり式を挙げてくれ。俺は出席できないから。
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