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アルコール「ゼロ」ワイン誕生

2010年03月09日

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 甲州市の地場大手ワイナリー「シャトー勝沼」が今月19日から、ワインでもブドウジュースでもない、赤の「ノンアルコールワイン」=写真=を全国一斉に売り出す。醸造の過程でアルコールを生成しない製法を独自に編み出したほか、ブドウ果汁に静岡県産の緑茶を配合することで、アルコール入りのワインのような酸味や渋みを出すことに成功した。

 ワインの消費量が伸び悩むなか、新たな需要層を開拓する狙い。アルコール分を飛ば
すことで度数を0・1〜0・5%程度に抑えたワイン風飲料は市販されているが、同社によると、完全にゼロにしたワインテイスト飲料(清涼飲料水)の製造は国内主要ワイナリーで初めてという。「アルコール入りの赤ワインを飲んでいるような気分にさせてくれる」と評判も上々だ。

 同社はすでに月産20万本の生産体制を敷き、海外輸出も視野に入れている。また、甲州種ブドウを原料にした白ワイン風のノンアルコールワインの生産も検討している。

 製造には、飲酒運転の厳罰化が影響した面もある。商品化の指揮を執った今村英勇会長(71)は「本物のワインと同じように食事のおいしさを引き立てる。アルコールを飲めない人でも、車を運転するため飲みたくても飲めない人でも、きっと満足してくれるだろう」と話した。

 ノンアルコール・ワインテイスト飲料「Katsunuma Grape」は720ミリリットル入りで1本1050円。問い合わせはシャトー勝沼(0553・44・0326)。

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