上川端商店街で起きた大規模な火災から、きょうで1週間が経ちました。
商店街では、消火活動で水浸しとなった店舗のうちの1つがきょう、被災店舗では初めて営業を再開しました。
完全な復興にはまだまだ時間がかかりそうですが、防火対策などでも、商店街を挙げた取り組みが進んでいます。
昼休みが近づいた午前11時に店を開けたラーメン店「一竜」。
店が営業するのは、1週間ぶりです。
今月1日、店が閉まっていた早朝に、商店街の一角からあがった火の手はあっという間に燃え広がり、この店にも迫りました。
消防の懸命の消火活動で延焼は免れたものの、店内は水浸しになりました。
一日でも早く営業したいと、火災の直後から、後片付けや天井や壁などのはり替え工事に取りかかり、ほかの被災店舗に先駆けて営業再開にこぎつけました。
店を開けると早速、なじみの客が顔を見せて営業の再開を祝い、久しぶりのラーメンを味わっていました。
火災現場で山のように積まれていたがれきは、これまでに撤去され現在、通路に面した側は板で応急処置が取られています。
商店街の振興組合は連日、会議を開催。
復興に向けたキャッチフレーズは、「今こそ頑張る博多商人の町」に決まり、今月14日には、ちんどん屋のパレードや商店のスタンプラリーなどが企画されています。
また、組合の事務所前には募金箱が設置され、これまでに地元企業や市民などから、およそ200万円の義援金が寄せられているということです。
さらに、商店街のすべての店で、万一の際の消火活動を迅速にするため、消防による放水で鍵が開く仕組みの防火シャッターの導入を検討しています。
今月15日には、消防の指導を受けながら、商店街で防災訓練を行います。
訓練はこの25年ほどの間、ほとんど実施していなかったということです。
火災からきょうで1週間。
完全な復興までの道のりはまだまだ長そうですが、博多商人の心意気で復旧は少しずつ、しかし着実に進んでいます。