海部氏「70年代に密約知った」 核持ち込みで新証言海部俊樹元首相は9日までに共同通信のインタビューに答え、1974~76年に三木内閣で官房副長官を務めていた当時、米核搭載艦船が事前協議なしに通過・寄港することを黙認する日米密約の存在を知ったと新たに証言した。海部氏は「あれを密約と言うなら、あったことを知っていた」と明言した。 海部氏は当時、三木武夫首相に対し東郷文彦外務事務次官が非核三原則の「持ち込ませず」の解釈に関し説明した場に同席し密約の実態を知ったと明らかにした。これを受け海部氏は「持ち込ませず」の対象を日本への配備に限定し、事前協議なしの通過・寄港は正式に容認する「2・5原則」に修正すべきだと三木首相に進言したという。 海部氏はインタビューで、米軍の核抑止力維持などの観点から「通過・寄港は前向きにやって(容認して)いいんじゃないかと思っていた」と表明。ただこれについて三木氏は当時、態度を明確にせず「きょう君とこうやって話したことは外に言うなよ」と秘密保持を厳命したという。 【共同通信】
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