梵鐘スタイルを打破った大梵鐘は岡本太郎作

 第二十九番札所 天長山 久国寺 (きゅうこくじ)

             御詠歌

 なむやなむ かんのんさつたに いのらなん 二世あんのんを さずけたまえと

 本尊  出世勝利開運
       聖観世音菩薩

 宗派  曹洞宗

 住所 名古屋市北区大杉3−2−27

 電話 052−981−1252

 拝観料 無料

 第三十番札所へは約1km


 開基 長国守養

 創建 慶長年間(1596〜1615)

 交通 名鉄瀬戸線清水駅下車、北
      へ400m徒歩6分
           
 車 国道41号線の清水3の信号を
     右折し東に進みすぐ

 駐車場 40台




久国寺本堂 久国寺山門
        久国寺本堂           久国寺山門        


 久国寺縁起

 慶長年間(1596〜1615)長国守養という人が、徳川家康の守護仏出世勝利開運聖観世音菩薩を三河法蔵寺から受け楠山久国寺を建てた。

 寛文3年(1662)の時に安祥長盛和尚が現在の場所に移り、名古屋城の鬼門除けとし、本丸の天長峰の名を取って天長山と改めた。

 天明年間(1781〜1789)に二度の火災にあつて炎上したが、次第に再建され、次々名僧が出て本山総持寺の要職に就いた。明治(1868〜1911)の頃までは常に数十人の雲水がここで修行を積んでいた。

 しかし、大戦(1945)の空襲で全壊したため、雲水の修行の道場は廃止した。
御本尊は行基菩薩の作と伝えられ、別堂に安置してある。なを、子安観音菩薩は弘法大師の作と言われている。

 主な年間行事

1月20日 大般若祈祷会 12月31日 除夜の鐘
3月20日 春彼岸 毎月10日 墓供養日
8月20日 盆の大施会 毎月24日 尼ヶ坂延命地蔵尊命日供養
9月20日 秋彼岸 毎月28日 明王会           
12月墓供養 10日(月例).30日 春.秋巡拝旅行 四国八十八霊場巡拝

年によって日程が変更する場合があります、恐れ入りますが確認のうえお出かけ下さい。


 参拝 (平成12年1月17日、3月24日、13年11月7日、16年11月16日)

 名鉄瀬戸線清水駅を下車し高架の階段をゆっくり下り、北に進み本屋さんの辻を右に出れば久国寺の看板が見え、駐車場も広い。

 境内に入ると右手に変わった鐘楼がある。この鐘は、奇抜なアイデアで作品を製作された岡本太郎画伯の作である。鐘の形はしているけれど角が何本もでている。

 梵鐘作成を依頼されたとき、故岡本太郎は、「私は今までにない鐘、人が見たら、あっと腰を抜かすような鐘を作らなければならないと思った。」という。

 鐘を打っと、どんな音色が出るのか、一度聞いてみたいものだ。話によれば、鐘を打った時、その余韻は普通の鐘の倍以上で、素晴らしいと絶賛され、鐘の名は、「歓喜」と名づけらえている。


久国寺梵鐘   歓喜

  梵鐘





 岡本太郎作
久国寺鐘楼


        日本庭園 久国寺日本庭園


 貫禄のある本堂の両脇には、大きな楠が空高くそびえ花を添えている。護国観音は、白く夕日に映えてまぶしい。


久国寺利生殿

利生殿

明王尊が祀られています





       護国観音
久国寺護国観音


 境内の庭には、銀杏、松、紅葉、ツゲ、シュロ、灯籠等が配置され、良く手入れされ清々しい。

 紅葉の葉は、切れ目が5枚になり、紅葉の木によって色も違い珍しいという。二回目の参拝には、鐘楼の近くの梅の花が紅く咲き見頃だった。


久国寺明王碑 山門前に建立されている

聖観世音鳥芻沙摩明王碑

行基作と碑に記されている。


 境内は何時訪れても綺麗に清掃され、心を和ませてくれる。利生殿の右には

 ツワブキの黄色い花が晩秋を惜しむが如く咲いていた。(平成13年11月7日)



                   
  馬頭観世音菩薩碑
久国寺馬頭観音碑




 メモ

 岡本太郎(1911〜1996)は、フランス、ソルボンヌ大学で、哲学、社会学、民俗学を学び14年間の生活を終え帰国しました。
 前衛美術家として各方面で活躍されましたが、特にCMでは「芸術は爆発だ!」などタレントとしても活躍されました。
 昭和45年(1970)大阪の万国博覧会では、テーマ展示プロデユーサーとなり、「太陽の塔」を設計し一躍有名になりました。




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