ドラム缶殺人…大阪府警が血液など証拠品失くしちゃった

　大阪府阪南市の車庫に置かれたドラム缶から２００４年１２月に行方不明になった夫婦の遺体が見つかった事件で、大阪府警が、夫婦の失跡当時に自宅から採取した毛髪や血痕など証拠品の一部を紛失していたことが９日、捜査関係者への取材で分かった。

　捜査関係者によると、０９年１１月に夫婦の遺体が発見されたため、警察署に保管していた証拠品をリストと照合したところ、誰のものか特定されていない毛髪など数点が無いことに気付いた。

　府警幹部は「保存されているのが望ましいが、捜査に支障はないと考えている」としている。

　泉南署捜査本部によると、遺体は元会社経営浅井建治さん＝失跡当時（７４）＝と妻きよさん＝同（７３）。０４年１２月４日に所在不明となったことが発覚し、自宅や隣接する会社事務所から毛髪などを採取した。

　ドラム缶から２人の遺体が発見されたのは０９年１１月２５日で、死因は頭を鈍器のようなもので殴られたことによる脳挫傷と判明した。

　捜査本部は２日後に、夫婦宅から乗用車や腕時計を盗んだとして窃盗容疑で住所不定、無職鈴木勝明被告（４２）＝同罪で起訴＝を逮捕。鈴木被告は夫婦殺害について関与を否定しているが、捜査本部は慎重に捜査を進めている。

[ 2010年03月09日 10:49 ]