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安全か食育か 給食パン持ち帰り禁止 福岡市議会で是非議論 市側、姿勢変えず

3月9日7時7分配信 西日本新聞

 福岡市教委が、小中学校の給食で出るパンの食べ残しの持ち帰りを、衛生管理の難しさを理由に2008年度から禁止していることについて、市議会3月定例会で8日、論争があった。「食べ物を大事にする食育と相反する」と、保護者が自己責任で望む場合は持ち帰りを認めるべきだとの指摘が続いたが、市教委は「児童生徒の安全が第一」として、姿勢を変えなかった。

 「家庭では、買ってきて残ったパンをすぐに捨てるんですか? 」。市木潔議員(公明党)の問いかけに、山田裕嗣教育長と飯野毅紀教育委員長は「捨てたりはしない。子どもにも『食べ物を大切に』と指導している」と答えるしかなかった。

 市木議員は、市内のある中学校で1日に出る食べ残しパンを撮影した写真パネルを示し、「生徒は未開封と食べかけのパンを分けている。未開封で捨てることに大きな抵抗を感じていると思う」。さらに、市内の小学生が08年に新聞に投稿した「もったいない…食料が必要な人に配る方がいいと思います」との文章も紹介し、「持ち帰った場合に冷凍庫に入れたり、トースターで加熱したり、食の安全を保つ工夫を教えるのが教育ではないか」と続けた。

 持ち帰り禁止は、1996年に関西で起きた病原性大腸菌O157による集団食中毒を受け、国が基準を策定。市教委は保護者の訴えを受け、08年度にあらためて禁止を各学校に通知した。09年度には、中学校と小学校の一部学年でパンを小型化、食べ残しも家畜飼料に再利用する試みを開始。現在は大半は飼料にし、一部を焼却処分しているという。市教委によると、この問題で保護者や有識者などでつくる委員会が昨年、「万が一の際、市は責任を免れない。子供たちに被害者を出したくない」との意見をまとめた。

 この日は、平畑雅博議員(みらい福岡)も「事なかれ主義。全保護者に賛否を問うアンケートをしてほしい」と求めたが、市教委は「混迷をもたらす。完食を目指す取り組みを進めたい」とかみ合わなかった。

=2010/03/09付 西日本新聞朝刊=

最終更新:3月9日7時7分

西日本新聞

 

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