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真の任天堂ショック到来か? ゲーム開発会社シングが倒産! 浦島太郎化した開発会社に迫るリスク

衝撃的なニュースが飛び込んできました。
良質なアドベンチャーゲームの開発で知られ、任天堂の案件も多数こなして、開発会社としてはどちらかといえば「勝ち組」として認識されていたあのシングが倒産したそうです。負債総額はなんと2億5600万円にも達している模様。
シングといえば、DSの初期に『アナザーコード』を発売し、DSの機能をふんだんに活かした謎解きはゲームファンからも評価されていました。その後も『ラストウィンドウ 真夜中の約束』『ウィッシュルーム 天使の記憶』『アナザーコード: R 記憶の扉』と合計4本のタイトルを任天堂から発売しています。他社との仕事も拡大。テクモから『AGAIN FBI超心理捜査官』が、マーベラスからは『王様物語』が発売されています。

任天堂、そして任天堂ゲーム機への注力を続けてきた良質な開発会社であるのは疑いようもありません。「死にたくない」発言の『王様物語』が原因なのか・・・・? 何にしても、とても残念な気持ちになりますね。

DSでのアドベンチャーゲームの売上は急速に下降していました。案件が減っていくのは仕方なかったのでしょう。てっきり任天堂の仕事をまだ続けているのかと思っていましたが、そうではなかったようですね。もし任天堂の仕事が続いていれば、人員縮小はともかく、さすがに倒産という事態には至らなかったでしょうから。

ま、あっさり切る時は切るのが任天堂です。SFC後期、N64時代に第一の盟友といわれたレアも、あっさり売り飛ばしてますからね。「見切り」については昔から定評があります。まして資本関係もない会社といつ付き合いをやめても、何の不思議もありません。「アドベンチャーって売れないよね」で十分でしょう。

・・・・え? 京都のお大尽は売れなくても許してくれるほど、甘いって? 面白いゲームを作れば、開発費を出し続けてくれるって? どんな白昼夢なんでしょうか(苦笑 売れなきゃ駄目ですよ、当たり前じゃないですか。


おっと、話がそれました。
マーベラスの件とあわせて、いかにも任天堂バブルの崩壊を感じさせる出来事ですが、どんな流れだったのでしょうか。想像してみましょう。

  任天堂案件ゲットだぜー☆
      ↓
  さすが天下の任天堂さん!! 神企業ぉぉぉぉ!
      ↓
  性能はゲームに関係ないぜっ☆
      ↓
  うは、払いもいいし、売れた!
  (or 売れなかったけど、ま、いいか。良作、良作ゥゥゥ!)
      ↓
  他社からも仕事が舞い込んできた!!
      ↓
  あれ? 任天堂さん、次のお仕事は無いですか、そうですか。
      ↓
  え、ブームが去った? じゃ、他の企画を・・・・あれ、流通の反応が全然悪いよ・・・・
      ↓
  HD機? いや、経験無くて・・・・。PSPもやったことありません。
  最近は任天堂ばかりなんで。
  え、任天堂はもういいって、やだな、天下の任天堂さんですよ。
  普及台数1000万パワーァァァ!
  ・・・・じゃあ、任天堂さんに話しにいけって? そ、それは・・・・
      ↓
  (以下略)

以上はあくまで想像です、想像。

そういえば、SD機でも大作は作れるとか何とか、SD機を不自然に持ち上がる業界人もいらっしゃいますけど、SD機を大予算で続けている所は、今となっては、任天堂発売のソフトぐらいでしょう。サードパーティがわざわざSD機で大予算を投じる理由はありません。

今SD機の開発を続けている開発会社も、次世代になったらあっさり切られるかもしれませんし、大変ですよね。DSやWiiでの開発実績があったところで、それで次世代も仕事を保証してくれるほど甘い会社ではありません。HD機になった途端、「あなたの所はHDの開発経験が無いから」とバッサリやられるぐらいの覚悟はしてるんでしょうかね? その頃他のパブリッシャーは当然のようにHDでの実績を求めてきますし。

『ゼノブレイド』の高橋氏も、かつて映像にあれほどこだわっていたのに、残念な発言をしていました。あそこは任天堂資本が入ってるから、まだ良・・・・レアの例を考えれば油断は禁物ですが。とはいえ、現状では仕方ないでしょうね。次の世代までぜひとも生き残ってほしいものです。

まあSD開発者がポジショントークするのはご自由ですけど、京都という竜宮城に浮かれて「浦島太郎」にならない事だけお祈りしております。すでに実例が出たのですから、現実から目をそらす事だけは避けた方がいいでしょう。


僕は業界各社には生き残ってほしいと本気で思います。だから厳しい現実も率直に書くわけでね。売れないものは売れないし、変化するものは変化する。任天堂バブルがどれほど美味しかったのだとしても、いつまでも蜜を吸って生きるわけにはいかんのですよ。甘い蜜を吸いながら、「俺達は狼。売れるゲームより面白いゲームを作る狼集団。ガルルルル・・・・」なんて言ったって、説得力なんてありゃしないんです。

Wii市場に漂う諦観と業界の分化
うちの読者ならよくご存じのとおり、Wiiではサードパーティのソフトが売れないという認識が根強く、特にゲーマー向けのタイトルが不調です。その結果 Wiiが1000万台近く普及しているにもかかわらず、携帯機とHD据置機の中間にあたるSD据置機の仕事が減っているのです。

年末+マリオのダブル効果でWii活性化
開発スタジオ側も、日本のゲーム会社はDSやPSP、Wiiの開発に逃げて、世界で戦うのをサボってしまった・・・・という反省が出てきてますね。だってさ、DS、PSP、Wiiしかやってない所にはXbox360やPS3の仕事は来にくいけど、Xbox360やPS3をやっている所にはDSやPSPの仕事は来るわけですよ。単純に仕事の選択肢が狭まっちゃう危機感を抱くのもわかります。ワールドワイド、ワールドワイド、ワールドワイドってのがトレンドですから・・・・。

開発スタジオ側では「HDから逃げちゃ駄目だ」という危機感が今年はっきり出てきたと思います。ま、そりゃ、任天堂が次世代WiiはSDだって約束してくれるならともかく、普通に考えれば次はHDですしね。



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