STORY 開発秘話

エビデンス開発秘話(1) 「次世代アーキテクチャへの挑戦」
 世界最先端の次世代アーキテクチャ + EVOで培った芸術性
   これがエビデンスの真実

◆ まずはエビデンスの世界をご自身で体感下さい。

Q:早速ですが、新しいエビデンスシリーズ。高額な製品なのにたいへんな人気だそうですが、販売動向や問い合わせ状況はどんな感じですか。

A:おかげさまで、販売に関しては私どもが予想した以上に出ています。その為、生産が間に合わず現在品薄状態が続いており、皆様にご迷惑をおかけしています。

それ以上に反響が大きかったのが「試聴の問い合わせ」です。発売当初から、「どこに行けばエビデンスを試聴できるのか?」という問い合わせメールを多数寄せられています。


Q:エビデンスも試聴できるのですか?

A:もちろんです。AETから直接お貸し出しすることはありませんが、全国の有名専門店さんを通じて請求いただければ、販売店様の方に無償で貸し出ししております。お客様は、販売店様で無償で試聴機の貸し出しを受けられますので、是非一度エビデンスの世界をご自身で体験して下さい。


Q:近くの販売店に試聴機がない場合はどうすればよいですか?

A:販売店の担当者の方に言って、試聴機を取り寄せてもらって下さい。現在のところ、品薄状態ですので、お時間を頂くことになりますが、必ず対応はさせて頂きます。

現在では海外からも試聴機の依頼が来ている状況です。日本の皆様も是非、積極的に試聴機の問い合わせをしてみて下さい。高額な製品ですので、まずはご自身でその差を体感し納得して頂くことが重要だと考えています。


◆ 世界で一番高い評価を受けた SIN EVOへの挑戦

Q:世界で最高レベルと言われているSIN EVOシリーズがすでにあるにもかかわらず、どうしてさらに上位のエビデンスを開発したのですか?

A:SIN EVOシリーズは、世界レベルのアーティストが作ったものです。その神髄は「芸術性の追求」にありました。実用化されている中では最先端の二層SHT構造の上に、それまで誰もが実現出来なかった「芸術性」を、世界レベルのアーティストの力で最高度まで追求した製品です。

完成当初は非常に達成感のある満足な状況が続いたのですが、ある時期から私のエンジニアとしての魂がうずき始めたのです。


Q:エンジニアとしての魂がうずき始めたのはどうしてですか?

A:実は15年以上前から従来の二層SHT構造の上位バージョンとして、三層SHT構造という「次世代アーキテクチャ」とも言うべきものの研究を始めていました。

当時は、日本の最新技術をもってしても成功率28%以下という、まったく実用にならない文字通りの「夢の技術」だったのです。

この三層SHT構造が実用化できれば、SIN EVOシリーズより、もっとすごい製品ができるはずだという思いが強くなってきたのです。

SIN EVOシリーズの成功は、「世界レベルのアーティストの力」によるものです。「大物とやったからEVOができたのでしょう?」という声もありましたが、私もその通りだと思います。

エビデンスでは「SIN EVOシリーズ以上のものが技術的に可能なんだ。」という思いと、自分が作ったものが普遍的に通用することを立証したかったのです。


Q:三層SHT構造の実用化はいつ頃から成功したのですか?

A:三層SHT構造の研究はずっと継続していましたが、約2年前に工場への最新設備の導入等により実用化のメドがつきました。日本の最先端技術がやっと最新の理論に追いついてきたのです。これが私の「エンジニアとしての魂」に火をつけたと言っても過言ではありません。


Q:三層SHT構造にすると格段に音が良くなる根拠は何ですか?

A:実は根拠はありませんでした。伝導性能は格段に上がるのは確かです。しかし、コストも数倍に跳ね上がります。何倍ものコストをかけてまで出すべき音が出るかどうかはわかりませんでした。

ただ、どうしてもチャレンジしてみたいという思いは強かったです。


◆ 「三層SHT構造」の実用化が生んだ「AET次世代アークテクチャ」

Q:それでは「三層SHT構造」の実用化は順調にすすんだのですか?

A:「三層SHT構造」の巻きつけ技術だけは順調に成功していました。表面積は従来の二層構造の約1.5倍を確保できます。これで製品としての「土台」は実用レベルで可能になりました。

問題は「表現力」でのチューニングのレベルです。

具体的には「線の太さ」や「本数」で設定していくのですが、従来の二層から三層に変えるだけで、その組み合わせや、そこから出てくる影響度は大幅に増大して行きます。

そんな中で最初は、「どのくらいの線をどういう本数で巻き付けて行けばよいのか」からの地道なスタートでした。


Q:二層構造と三層構造ではチューニングにどのような差がありましたか?

A:やってみてわかったのですが、三層構造は二層構造よりも、思った以上に微妙で繊細なチューニングが必要でした。ちょっとの差に敏感で、表現が極端に変化し、バランスがとりずらいというあつかいにくい部分もありました。

一層増えると干渉しあうことが増えてきました。検討する要素もかわってきます。「線の太さ」や「巻きの数」を少し変えるだけで、結果として大きな差になってきます。この部分では本当に苦労をしました。よりパワフルになればなるほど、チューニングは繊細になってくるのです。


Q:EVOが評価を受けた理由は、トップアーティストが作り上げたバランスであったのですが、それを超えるバランスがとるのは難しかったのではないですか?

A:試作を重ね、修正を繰り返し、やっとの思いでチューニングのノウハウがつかめてきました。三層構造では、バランスを取るのに、「出っ張った所を下げてバランスを取るのではなく、足りない所を上げていく」という方法がさらに強力に使える事がわかりました。これは三層構造のパワフルな特性を生かしたチューニング方法です。

この三層構造独自のチューニング手法がわかれば、EVOシリーズの時に培った「表現力」や「芸術性」の再現は技術的にまったく問題はありません。

この段階までたどりついた時にやっと、SIN EVO以上にパワフルでバランスのとれた世界が実現できるメドがついたのです。

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