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洲本市長選 5氏激戦 雇用や行革争点

2010年03月01日

 洲本市長選と市議選(定数18)が28日告示された。市長選には無所属の新顔5人が立候補を届け出て、選挙戦になった。各候補者は選挙事務所などで選挙戦に臨む決意を披露し、街頭演説に向かうなどした。投票は7日で、即日開票される。一方、市議選には午前中に19人が届け出たが、午後5時の締め切り直前になって新顔1人が辞退。現職11人、新顔7人の無投票当選が決まった。

 洲本市では、旧五色町との合併時に5万1千人を超えていた人口が4万9千人台まで減少。定住人口を増やすための雇用創出や、市税が60億円を割り込む中での行財政改革の進め方、さらに旧五色町との融和策のあり方などが争点になるとみられる。
 市長選に届け出た5人は元洲本市議2人と元旧洲本市議、元旧五色町長、税理士事務所職員が各1人。

 投票は7日午前7時〜午後8時、市内32カ所であり、午後9時15分から市文化体育館(同市塩屋1丁目)で開票される。

 2月27日現在の選挙人名簿登録者数は4万664人(男性1万9118人、女性2万1546人)。

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 ◆元気な洲本の実現へ/氏田 年行氏

 氏田年行氏は午前9時から、洲本市上物部2丁目の伊勢神社で支持者約400人を集め出陣式を開いた。自民党の西村康稔衆院議員の地元秘書や、親交のある徳島県鳴門市長らが支援を訴えた後、氏田氏が第一声。「4年前、市議になったときのように、洲本を元気にしていきたいという思いを実現するために立候補した。厳しい選挙だが、情熱と行動力で進んでいきたい」と声を張り上げた。
 重点施策に雇用確保と市政改革を挙げ「観光、農林水産、商工業、どの分野においても、雇用の確保に全力を尽くしていきたい。財政状況の厳しい中、職員の意識の変革も求められる」と訴えた。

 ◆新しい選挙示したい/浜野 隆氏

 浜野隆氏は午前9時、洲本市本町7丁目の自宅前で「お祭り騒ぎの選挙は税金の無駄遣い」「女性が立候補しやすいような、新しい選挙のあり方を示したい」とするコメントを読み上げた。
 浜野氏は「男が作った市政の結果、残ったのは借金とハコモノだけだ」と指摘。「子育てや介護に追われる女性は、従来型の選挙には参加できない。まずはその流れを変える必要がある」として、街頭演説には立たず、選挙公報と報道対応のみの選挙活動に挑む方針を示した。「洲本でも変革が求められている。10年後には女性市長を誕生させられるよう、土台作りに取り組みたい」と意欲を語った。

 ◆旧市・町の心をつなぐ/竹内 通弘氏

 竹内通弘氏は午前10時半から、洲本市五色町都志のバスセンター前で出陣式を開いた。矢尾田勝県議や自民党の西村康稔衆院議員の地元秘書、市議選候補、支持者ら約150人が駆けつけた。
 竹内氏は第一声で「市議として2期約6年間働かせて頂いたが、洲本市の現状はうまくいっていない」と述べた。「せっかく合併したのだから、お互いの心をつなぎ、前進していくしかない」と旧洲本市と旧五色町との融合を訴えた。最後に「心温まる、愛のある政治をやらせてください」と声を張り上げた。
 午後、市中心部の厳島神社でも出陣式を開き、約540人が集まった。

 ◆旧市長の実績を強調/砂尾 治氏

 砂尾治氏は午前10時から、洲本市五色町都志の選挙事務所で出陣式を開いた。支援者ら約500人(陣営発表)が駆けつけ、応援演説に立った矢尾田勝県議は「合併による住民の不平不満を受け止め、五色地域を元気にするのは砂尾候補以外にいない」と支持を訴えた。
 砂尾氏は第一声で旧五色町長としての実績を強調。「今の厳しい時代に行政の足踏みは許されない。リーダーシップを発揮し、旧洲本市と旧五色町との融和を図っていきたい」と決意を述べた。さらに市民の目線に立った行政運営を公約に挙げた。
 この後、全員でガンバローコールをして気勢を上げた。

 ◆20年間の市政を批判/生田 進三氏

 生田進三氏は市役所に近い洲本市栄町2丁目の選挙事務所前で出陣式に臨み、推薦を受ける民主党の県議らが見守った。参院議員で党県連副代表の水岡俊一氏が「多くの候補者で混沌(こん・とん)としているが、粘り強い応援で生田さんに洲本の新しい力になっていただきましょう」と支援を求めた。
 生田氏は「必勝」のはちまき姿でマイクを握り、「約20年間、洲本市政は市長を応援する一部の人のための行政だった」と歴代の市政を批判。11票差で敗れた04年の旧洲本市長選に触れ、「前回の悔しさをはらし、恩返しをしたい」と声を張り上げた。最後に支持者約80人とともに「がんばるぞー」と三唱した。

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