勤務医不足や救急搬送の増加で病院の当直医に掛かる負担が増す中、食を通じた健康づくりを提案しているボランティアグループ「西脇市いずみ会」(約100人)が今月から、市立西脇病院の当直医たちへの食事の差し入れを始めた。「体に良い食材を味わってもらう私たちの活動が、地域医療の支援につながればうれしい」と意気込んでいる。
差し入れは、西脇市の医療を守るために活動している住民組織「地域医療検討会」のアイデア。協力を求められたいずみ会が快諾し、2月下旬に病院で試食会を開催するなど準備を進めてきた。
初実施となった6日夜は、会員5人が梅やおかかなど3種類のおにぎりを計50個握り、午後8時ごろに病院へ送り届けた。今後も土曜日に差し入れをする予定だが、頻度や時間帯については会員の負担にも配慮しながら慎重に検討する。
西脇病院の大洞慶郎院長(63)は「午後8時に売店が閉まった後はインスタントラーメンなどを食べていたので、医師たちにとっては大変うれしい」と喜んでいる。【大久保昂】
〔播磨・姫路版〕
毎日新聞 2010年3月8日 地方版