高木マニア堂

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090:サリーよ、もう一度勝鬨橋を開けてくれ!

ノンセクション2010年03月08日 09:00 | フォルダ : 

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       <2007年6月=東スポ携帯サイトより>

 私はなぜか昔から「魔法使いサリー」(1966~1968年、NET系)の再放送を観るたびに、雪だるまが火事を防いで消えて死ぬ話(第54話・ミスター雪だるま)と、インド人の女の子が学校に花壇を作る話(第60話・ポニーの花園)に当たるというジンクスがある(機動戦士ガンダムでこれに該当するのが第15話「ククルス・ドアンの島」だ…)。

 先日、CS放送で久々にサリーちゃんの再放送を観ていたら、前記の2話だけでなく幸運(?)にも感動の最終回に当たった。

 話を要約すると「魔法の国の少女は11歳の満月の夜、ダンスパーティーに参加して社交界にデビューしなければならない」という掟に従い、サリーは魔法の国に帰ることになる。仲良しのよっちゃん、すみれちゃん、健ちゃんに、自らが魔法の国の王女であることを告白したサリーは、いよいよ人間の世界を離れる覚悟を決める。

 だがサリーが、どんなに魔法を披露しても、よっちゃんらは手品だと思い込み、大真面目なカミングアウトを信じてはくれない。

 そんなある日、サリーたちが通う小学校が大火事となり、サリーは友人や先生の目前で禁断の魔法を使い、火事を食い止め校舎を復元。仰天する友人らに改めて、別れを告げたサリーはカブ(人間世界では都合上「サリーの弟」を演じているが、本当は魔法の国の王家に使える家来。だから最近放映されているサリー一家の団らんCMは矛盾がある)とともに、お花の馬車で魔法の国へと帰って行くのだった。

 サリーとカブを乗せた馬車は、しばらく住み慣れた街を走った後、大きな河川に架かる橋を通り、その橋が中央からパックリと割れてグイっと跳ね上がり、馬車はその橋を滑走路というかジャンプ台として魔法の国へと消えて行く。

 1968年当時、これほど大きな可動式跳開橋は、東京・隅田川の最下流に架かる勝鬨橋の他に存在しない。サリーは勝鬨橋から人間界に別れを告げたことになる(サリーの通う「希望が丘小学校」は東京都中央区か江東区付近にあったのだろうか? あまり下町っぽくはない風景だったが…)

 勝鬨橋は1940年、東京の新興埋立て地・晴海で皇紀2600年を記念した国際博覧会を開催するにあたり完成。戦局悪化で博覧会そのものは中止となったが、当時、水運の要であった大型船を隅田川に通すため、橋の中央がパックリと割れ、バンザイするように跳開する姿は東京名物だったという。1967年に通船目的の跳開は中止。
その後、1970年11月29日を最後に、37年後の現在も閉じられたままだ。

 サリーはアニメだが、実写作品の「ナショナルキッド」(1960年・NET系)や、実写とアニメの合成作品「宇宙人ピピ」(NHK)のオープニング映像を見ても、わざわざ勝鬨橋が開いた場面が使用されているあたり、やはり映像的に「バンザイした勝鬨橋」は魅力的だったのだろう。

 もう1度、勝鬨橋をバンザイさせるためには、機械設備等の復旧作業に約10億円がかかると計算されている。橋上の晴海通りの交通量の多さを考えても「魔法の力」でも使わない限り、再び勝鬨橋が開く姿を眺めることは難しそうだ。

 サリーや鉄人28号の原作者・横山光輝氏の出身地である神戸では現在、横山氏の偉業を称えてJR新長田駅南口の若松公園に、高さ18㍍もの、ほぼ実寸大の鉄人28号モニュメントを作製(もはや建立というスケールか?)する「KOBE鉄人PROJECT」なる、かなり豪快さんな計画が進行中だ。

 東京もオリンピック開催はいいから、神戸に負けじと「魔法使いサリー」にちなんで、もう1度、勝鬨橋をバンザイさせて欲しいものだ。

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高木圭介のプロフィル 昭和44(1969)年6月4日、神奈川県川崎市生まれ。かつてジャイアント馬場さんも暮らした新丸子の街
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