メキシコ製のグローブを初めて使用することになった長谷川穂積=神戸市兵庫区・真正ジム
「WBC世界バンタム級タイトルマッチ」(4月30日、東京・日本武道館)
ボクシングのWBC世界バンタム級王者・長谷川穂積(29)=真正=が、初めてメキシコ製グローブを使用することが5日、分かった。ナックルパート(こぶし部分)が薄く、一般に強打者に有利とされるグローブで国内最多記録となる世界王座6連続KO防衛を目指す。
世界戦では通常、王者側に使用グローブの選択権があり、長谷川はこれまで日本製を選んでいた。しかし、11度目防衛戦でチャンピオン同士の対決となる今回、WBO王者・モンティエル陣営が使い慣れたグローブの使用を譲らず、プロデビュー31戦目で初めてメキシコ製で戦うことになった。
長谷川陣営はすでに同じ型のグローブを2組取り寄せ、練習で感覚を確かめている。「メキシコ製は軟らかいですね。要は慣れの問題。試合は問題ないです」と王者は感触を語る。
リスクも大きいが、同時にKOのチャンスも広がる“禁断の”グローブ。「理想の展開はKO勝ち」と言い切る王者は、これを新たな武器とする。
(2010年3月8日)