本文の文字サイズを変える
松本空港で気圧値発信ミス=旅客機着陸やり直し−雪で視界悪く、安全懸念も・気象庁

松本空港で気圧値発信ミス=旅客機着陸やり直し−雪で視界悪く、安全懸念も・気象庁

 長野県の松本空港で雪が降り、視界が悪かった2月12日午前、気象庁の現地職員が間違った気圧データを発信したため、大阪空港発の日本エアコミューター(JAC)機(乗客乗員26人)が高度を正しく把握できず、着陸をやり直したことが7日、分かった。管制塔の指摘で訂正され、約40分遅れで無事着陸したが、安全性が懸念される事態だった。
 気象庁によると、東京航空地方気象台松本空港分室には当時、担当職員2人が勤務。正しい気圧を求めるために必要な温度の自動観測装置が故障したため、手作業での観測と電文発信に切り替えた。
 松本空港は標高657.5メートルと、日本で一番高い場所にある空港。通常は海面での気圧に換算したデータを発信し、滑走路上の気圧は使わない。しかし、職員は2人で一緒に作業していたにもかかわらず、パソコン画面に表示された滑走路上の気圧データを約15分おきに3回発信した。
 その結果、JACによると、旅客機(ターボプロップのボンバルディアDHC8型)の気圧高度計は、機長が着陸するか決める空港の手前約3.7キロ地点で、滑走路からの高度約315メートルを表示したが、実際には約450メートルを飛行していた。異変を感じた機長は同社地上係員や管制塔と交信の上、着陸をやり直した。(2010/03/07-20:18)


関連ニュース

社会


▲このページのトップへ