海外で人気の高いコミックは？

日本のマンガが海外で人気があるのはよく知られているが、実際にはどんな作品が好まれているのだろう。

もちろん夢のある海賊マンガ『ONE　PIECE』は超人気作品の一つ。しかし、それ以上に海外で好評なのは、忍者アクションマンガ『NARUTO -ナルト-』だ。

1999年から岸本斉史が『週刊少年ジャンプ』で連載を続け、これまでに発行された単行本は49巻、累計発行部数は9200万部を超える。主人公は、超人的なスタミナを持つ少年うずまきナルト。九尾の狐のせいで謎の組織「暁」の標的になってしまうが、忍者の頭目を目指すため、師匠の三忍・自来也と旅に出る。最初は弱かったナルトが、旅の艱難辛苦を乗り越えながら九尾のチャクラに目覚め、たくましく成長していく姿は感動を誘う。

当作品は忍術が一種の超能力として描かれ、忍者たちが派手なバトルを繰り広げる娯楽性重視の世界観が魅力だ。2002年からアニメ化され、これまで世界80カ国以上で放送された。主人公のナルトは、マンガのキャラクターであるにもかかわらず、『ニューズウィーク日本版』2006年10月18日号の特集「世界が尊敬する日本人100」において62位にランクインした（このとき4位はアスキー創業者の西和彦氏、22位はスケートの浅田真央選手だった）。

『NARUTO -ナルト-』のほかにも、欧米ではサムライや忍者モノは総じて人気が高く、『犬夜叉』『バガボンド』は現地語版でよく読まれる作品。残酷なバイオレンスシーンで賛否両論のある『エルフェンリート』は、『ニューヨークタイムズ』で取り上げられたり、ハリウッドで映画化の話が持ち上がったりしたほか、フランスで開催された「Japan Expo」ではファンのネット投票により「JAPAN EXPO AWARDS 2009」のベストオリジナルアニメ賞を受賞した。

また『ドラゴンボール』や『ポケットモンスター』をはじめ、『ドラえもん』、『遊☆戯☆王』、『プリキュア』、『おジャ魔女どれみ』などは、ヨーロッパでよく放送され、子どもたちに親しまれている。アジアでは『機動戦士ガンダム』や『ケロロ軍曹』が人気。台湾や韓国など現地でドラマ化され、主演の若手俳優が瞬く間に超人気俳優になった『花より男子』も付け加えたい作品である。

（『シゴトの計画』編集部）

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