ハイブリッド車や電気自動車の普及をにらみ、基幹部品である電池のリサイクルが動き出す。三井金属は使用済み電池からレアメタル(希少金属)を取り出す専用設備を新設し、2014年にも稼働させる。日鉱金属や日産自動車もリサイクルの事業化を目指している。日本の自動車メーカーは環境車で高い競争力を持つが、電池材料は多くを輸入に頼っている。国内に回収網をつくることで再利用までの一貫体制を築き、材料の安定確保に道を開く。
環境車の普及策を巡っては、三菱地所や東京電力などが電気自動車向け充電器の設置を進める計画だ。素材や自動車大手が電池のリサイクルを始めることで、循環型の都市インフラ整備で世界に先行、環境車の市場拡大にも弾みを付ける。(06日 07:00)