約3億4500万円を脱税したとして法人税法違反の罪に問われた芸能プロダクション「アバンギャルド」(現・市エステートコーポレーション、東京)の社長牧野昌哉被告(42)に、東京地裁は5日、懲役2年6月、執行猶予5年(求刑懲役2年6月)の判決を言い渡した。同罪に問われた法人としての同社には、罰金8500万円(求刑罰金1億円)の判決。
野口佳子裁判長は判決理由で、「3年間、法人税を一切納付しないなど、納税意識が低く悪質」と、判決で最長の執行猶予期間となった理由を述べた。
人気タレントの眞鍋かをりは09年12月、ア社と経営実態が実質的に変わらない現在の所属事務所に、契約関係解除の確認などを求め、東京地裁に提訴中。今回の判決が眞鍋の“独立問題”に影響を与える可能性もある。
判決後の牧野被告は、報道陣に対し「何も話すことはない」とかたくなに拒否。代わりに担当弁護士が話しているすきに報道陣から離れ、地下の食堂に約40分も“ろう城”し、最後は約300メートルの全力ダッシュでタクシーに飛び込み、地裁を後にした。