米軍普天間飛行場の早期閉鎖と返還を要求し県内移設に反対する県民意思を示すため、超党派で県民大会を開催する動きが浮上してきた。鳩山由紀夫首相は普天間飛行場の移設先の政府案を3月中に固める意向を表明している。
狭い沖縄に基地をたらい回しする決定がなされることは、何としても防がなければならない。
事は急を要する。開催するのであれば、可能な限り早い時期に大規模な県民大会を実現すべきである。県内各政党は、小異を捨て、大同団結してほしい。
幸いなことに、県議会は2月24日、自民党から共産党まで全議員が賛同した「米軍普天間飛行場の早期閉鎖・返還と県内移設に反対し、国外・県外移設を求める意見書」を全会一致で可決している。この意見書の内容を軸にすれば、党派を超えた大会を開くことは十分に可能だ。
米兵による少女乱暴事件に抗議し、1995年に開催された「10・21県民大会」も超党派の県議会決議を踏まえて開かれた。県議会議長が実行委員長を務め、県経営者協会、連合沖縄など各種団体が参加し(1)米軍人・軍属による犯罪の根絶(2)被害者への謝罪と完全な補償(3)日米地位協定の見直し(4)基地の整理縮小―の4項目を求める決議を採択した。
主催者発表で8万5千人もの人々が参加したインパクトは極めて大きかった。沖縄が抱える基地問題の深刻さが全国に伝わったのは県民大会がきっかけだったと言っていい。事実、政府も重い腰を上げざるを得なくなった。
当時の実行委事務局長は現在県議会副議長の玉城義和氏だ。開催に向けて何をすればいいのか、ノウハウは熟知している。残るハードルは議会の結束だけだ。
各会派とも2月の意見書に賛成した以上、要求事項を後押しする超党派の県民大会開催に、あえて反対する理由はないだろう。
この間、姿勢があいまいだった仲井真弘多知事も、最近は県内移設反対に傾いてきている。
超党派の取り組みとなれば、当然、仲井真知事も参加して意思表示すべきである。知事が参加しなければ県内世論が割れている印象を与えるからだ。県内移設を主張する県選出国会議員も大会に加わり、県民の総意を確認してほしい。
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