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普天間・国民新案 海兵隊撤退で協定 下地氏が2案説明2010年3月7日  このエントリーを含むはてなブックマーク Yahoo!ブックマークに登録 twitterに投稿する

国民新党の普天間移設案
下地幹郎氏

 国民新党の下地幹郎国対委員長(衆院議員)は6日、那覇市のパシフィックホテル沖縄で支持者を対象にした会合を開き、米軍普天間飛行場移設で国民新がまとめた「暫定嘉手納基地騒音低減案」「暫定キャンプ・シュワブ陸上案」の2案を説明した。両案とも在沖海兵隊を15年で国外撤退させるための暫定措置とし、それまでの間、県外・国外での訓練移転を増やすことで基地負担を軽減する。普天間飛行場は返還ではなく10年間閉鎖する。海兵隊の15年期限は日米で協定を締結する。
 下地氏は「首相が沿岸案や普天間をそのままにするという判断をするなら、野党になって闘う」と述べ、政府の決定次第では政権離脱する可能性も示唆した。
 嘉手納案は外来機訓練をなくすことを前提に、普天間のヘリ23機を移駐させる。離着陸回数は7・6万回から3・6万回へと半減させる。シュワブ陸上案は1500メートルの滑走路を山側に造る。普天間の訓練移転のためのヘリパッドも建設する。
 これらを実現するための条件として(1)在沖海兵隊15年後撤退(2)県外・国外への訓練移転を6カ月に拡大(3)日米地位協定の抜本改定の交渉開始―などを挙げる。
 下地氏は「今は本土に海兵隊を受け入れる素地がない。まず訓練移転をして、15年後にグアムやサイパンに持っていく。今は普天間の危険性除去を現実的にやるのが先だ」と訴えた。
 会合後の記者会見で、下地氏は「具体的ではない県外・国外移設案より、私の方が県民の理解を得られる」と強調した。

◆下地氏一問一答 具体的な負担軽減に
 ―嘉手納案の米軍の運用をどう制限していくのか。
 「基地使用協定を結ぶのが最善策。飛行ルートの問題などを細かく政府間で協議し決めなければならない」
 ―地元の合意も、米側理解も難しい。
 「沖縄側の意見を全部尊重すると、日米交渉は非常に困難になる。日米が安易に合意することだけを選択すると沖縄の反対の声も大きくなる。バランスを見ながら決断する」
 ―海兵隊国外撤退の15年期限をどう担保するのか。
 「稲嶺(恵一)前知事の使用期限は日米両政府と合意しなかった。県内移設をやる以上は、使用期限を合意しなければならない。“担保”というより、両政府の協定として合意させる」
 ―案の一部だけが認められることもあり得る。
 「普天間の放置や沿岸案は認められない。政治的に野党になるという判断をすべきだとも言っている。15年使用期限は避けられない条件だ」
 ―県内移設は反発が強まる。
 「反発が強まるから考え方を変えるということはない。具体的な提案を示せない県外・国外移設よりも県民に理解を得られるという思いを貫きたい。基地の整理縮小や県民の負担軽減をしたいのは私も同じだ」
 ―名護市長選との整合性は。
 「名護市長の公約を全部支持したというような形には少し反する。(前市長の)島袋(吉和)さんと比較して推薦し、政策も認めた。この部分で考え方が違うことは、公約違反となれば謝らなければならない。市長の思い通りの提案にならないことで迷惑をかける」


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