奈良県桜井市の吉田智樹(ともき)ちゃん(5)が餓死した事件で、保護責任者遺棄致死容疑で逮捕された母親の真朱(まみ)容疑者(26)が「(智樹ちゃんを)ロフト(屋根裏部屋)に寝かせ、カーテンで仕切って見えないようにしていた」と供述していることが、捜査関係者への取材で分かった。奈良県警は、知人らが家を訪れた際に虐待が発覚しないよう、衰弱した智樹ちゃんを隠そうとしていたとみている。
県警によると、真朱容疑者は会社員の博容疑者(35)=同容疑で逮捕=と智樹ちゃん、長女(3)の4人暮らし。8畳の洋間の一部にロフトとよばれる天井に近いスペースがあるアパートに住んでいた。捜査関係者によると、真朱容疑者は智樹ちゃんをロフトに寝かせてカーテンで見えないようにする一方、智樹ちゃんを除く3人は洋間で食事や睡眠をとっていたという。
県警によると、真朱容疑者は長女が2006年12月に生まれて以降、自分の両親が自宅に来ても「智樹は父親と遊びに行っているから、いない」とうそを言って、自宅に入れなかったという。