Appleから法的手段にでられるかも! 原因はある1枚の割れたガラス...
掲載日時:2010.03.04 15:00
あら、一体どういうことなのでしょうか?
米GIZMODOに読者からお便りがとどいてます。
事の始まりはこう。
Appleの元従業員がNYは五番街にあるApple Storeで使われていたガラスの階段(1段)をeBayに出品しました。700ドル(約6万円)よりスタート、Buy It Now価格(オークション終了を待たずにすぐ購入できる価格)は2500ドル(約22万円)階段と言っても何も知らなければただの割れたガラスが1枚。
当時Appleで働いていた売り手のheylookitskibbe(eBayネーム)さんによると、Apple Storeでお客さんがジュースの瓶を落として割れてしまったため、新しいのに交換。その時その割れたガラスをこれはコレクターズアイテムになるかも、と捨てられる前に持ち帰ったそうです。これは1年以上前の話。
ドイツ製のガラスで新しいもの=割れていないものは1万ドル(約88万円)ほどするそうです。Appleコレクターなら欲しがる一品だろうとオークションにだしたのですが、これが大きなやっかいごとに!
どうなっているのか、本人Mark Burstinerさんからのお便りをみてみましょう。
どうも、僕の名前はMark Burstinerです。The Circuitというブログをやってるギークです。フリーでプロジェクトマネージャーやデジタル戦略のコンサル等をやっています。
ありふれた話だと思うかもしれませんが、自分にとっては大きな問題なんです。Gizmodo(米GIZMODO)、僕自身の言葉でこのストーリーを紹介してくれてありがとうございます。
何億規模の会社が僕のような無実の元従業員にむけてこんないじわるしなくてもいいじゃないですか、特に今回のように、あちらに落ち度があると思われるような場合は特に!1年半前、僕は五番街のApple Storeの従業員でした。
その時にある女性客が店内の巨大階段を降りてくる途中でジュース(Snapple)の瓶を落としてしまいました。1、2度バウンドした後、瓶の落下によって、階段の1つに何カ所がヒビがはいってしまいました。もちろん丈夫でよくできた階段ですから、それくらいのヒビは問題ないのですが、やはり見た目の問題でそのヒビが入ったガラスを交換することになりました。約1ヶ月後、作業員が4、5人やってきてガラスを新しいものに交換しましたんです。
その後、僕も退社して、オフとなった僕は道に割れたガラスがだされていたので、そこにいた作業員にこのガラスを持ち帰ってもいいか尋ねました。「もしかしたら、そのうちコレクターズアイテムになるかもしらないから!」そう言って尋ねたんです。作業員達は承諾し、さらに僕の車にガラスを積むのに協力すらしてくれました。
これが、僕がどうやって五番街のApple Storeからあの階段の1段=1枚のガラスを持ち帰ったかです。
6日前、2010年2月20日、もうすぐ引っ越す予定なので自分の家の片付けをしていました、そこでこのガラスをかかえて引っ越すの面倒だな、と思いeBayに出品することにしたんです。お小遣い稼ぎにもなるし引越し費用の足しにもなる。このガラスはもらってもいいかと尋ねたし、むしろ車に積むのに協力してくれたくらいだから問題ないだろうと思っていました。ところがところが...。
続きどうぞ!
eBayに出品して次の日にはあちらこちらで話題になり、ここGIZMODOでも取り上げられました。24時間も経たないうちに価格は225ドル(約2万円)まで上がり、たくさんの質問が寄せられ、200人が見守る中、オークション終了まで9日間というなかなかの状態になりました。
そこでSeele(Apple Store五番街の建築デザインを担当したガラス会社)のVPの手が伸びてきたんです。彼の言うことには、Appleはこの出品に気づいており快く思っていない、なので出品を取り消して削除してくれ、そして今後時間がある時に詳しい話をしようというものでした。僕も普通の人なので、なるほど、と思いすぐに連絡しました。
同じ日の午後、僕とVPがはまた話をしました。こんな形で僕に出品の取り消しとガラスをお店に戻すように忠告するのは僕のためなんだとなんだかとっても恩着せがましく彼は言ってきました。何度も何度も、もし僕がこれに応じればAppleに君はとても協力的だったとメールを書いてもいいと言ってきました。
一見ステキなオファーにみえますが、でもこのガラスが今僕の持ち物なのに? と思いその申し出を断ることにしました。
VPは「そんなことをしたらSeeleもAppleも容赦なく法に訴えるぞ、そしたら何千ドルという弁護士費用がかかるんだぞ」と僕を脅してきました。僕がどうやってこのガラスを手に入れたかを説明しても、僕がAppleの従業員だったという点からもAppleに権利があるのだと主張してきます。従業員だったっていっても、パートタイムで労働時間外で制服も着てない時に僕個人がもらったガラスなのに。
彼の説明はむちゃくちゃだ、と思いました。彼の説明ならApple Storeから出てきたものは全てAppleに権利があるということになる。これなら、Appleにいいような言い分がどれだけでもできると思います。
さらに、彼はもし僕がこのままガラスを渡す事なく事をすすめるのであれば、僕がこのガラスを盗んで手にいれたんではないということを証明するのは僕の責任だと言ってきました。これもむちゃくちゃです! アメリカでは、有罪だと証明されるまでは無罪なんです。もしAppleが僕がこれを盗んだと言いたいのなら、どうやってこの250ポンド(約113kg)もある重いガラスを僕1人で運んだのか証明して欲しいです。
僕にしたら、これはSeeleがこの交換したガラス(階段)に対していい加減な対応をした(つまり簡単に僕にその場でくれた)ことに対してAppleが憤慨しているので、なんとか面目を保とうとしている、というふうにしか見えません。SeeleとAppleにとってちょっと恥ずかしいとは思いますけど、高い授業料はらってこれじゃダメだね、って学んだと思ってくれればいいんですけど。
例えばですけど、もしワールドシリーズとか見に行って、ボールが飛んできてそれをキャッチしたとします。そしたら選手からサインしてもらって帰りがけに守衛さんによかったねー、なんて言われて家に帰りますよね。そのボールは自分のものです。これだって、もとは他の人の持ち物だったのがいろんなプロセスをへて自分の手のなかにあるわけですよね。その後MLBから「ちょっと君! それもともとうちのボールだから返してよ!」なんて言われないですよ。
次の日、僕たちは電話でまた話しました。同じ言い分の繰り返しです。でも今回は僕も口調を荒げることなくただ静かに1つの点を主張しました。
「そんなにこのガラスが欲しいのならば、僕から直で購入するかeBayでオークションに参加したらどうですか?」
彼はそこである金額を提示しました。が、その金額はその時のeBayの最高落札価格よりも低かったんです、だから僕は断りました。もうここまできたら、このやり取りで時間もお金も費やしてます、さらにあちこちで話題になったことで欲しいという人も価格もあがってきています。
彼は最後に、もし僕が彼の条件をうけいれなければ、僕の情報を全てAppleに渡すからな、といって電話は終了。
さて、僕自身で考えるとこでは僕は何も法に触れるようなことはしていません。ガラスも盗んだわけじゃない。誰をだましたわけでもない。このガラスだって企業秘密のようなものじゃない。誰だってNYの五番街を歩けば見る事ができるものです。悪いことっていったらこの重いガラスを動かそうと背中に負担をかけたことくらいです。チャンスがあった、許可を尋ねた、許可を得てもってかえった。それだけです。
だから、巨大な企業が僕を追いつめようとしている、僕はそれを許しません。この投稿を書いている時点で(2月28日)すでに7日が経過していますが、まだAppleからは何もいってきません。自分の持ち物を売る権利を僕は主張します。
このガラス、eBayに出品しなおしました。
ただ、今度はオークションの期間を3日から10日間にしました、スタート価格は200ドル(約1万7千円)、Buy It Nowはつけませんでした。もうさっさと手放してしまいたいです。高く売れたらラッキー、安くってもオッケー。どちらにしても、今後Appleや関連他社から連絡がきたらまたアップデートをお知らせしようと思っています。長い投稿になってしまいました。でも、このストーリーは共有するべきだと僕は思いました。何かの拍子で企業の理由でこんな長くて面倒なことに巻き込まれるのは嫌なもんだ、よくないことだ、と僕はそう思いました。
読んでくれてありがとうございます。
とのこと!
ちなみに、このオークションすでに終了していますが、
初めの出品がこちら。
再出品し直したものがこちら。
なんと最高落札価格が9950ドル(約88万円)にもなっています!
やっぱりガラスはAppleのだろう、いやいや許可を得てもらったんだから投稿者のものだろう、いえいえそもそも適切な相手に許可を求めていないだろう、あれあれそんなの向こうの落ち度だろう、といろいろ意見がでそうですね。
どう思います?
Mark Burstiner (原文/そうこ)
オークションも奥が深いんです…
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コメント(10)
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いらねぇ(笑)
いかにも「自分は弱者で相手は超強者」「たったこれしきで」「弱いボクに何ていう仕打ち」なんて感じで情緒的な描写が多い文書には、眉につばをつけて行間を想像する必要があります。利害が対立していますから、片方の言い分からは「都合のいい事は強調され、都合の悪い事は削除または弱めて」あります。また、類似と称する他の事例としては、世の中に沢山ある中で「自分に都合のいい結論に誘導するような目的に沿った例」を出しがちです。また、相手とのやり取りも、一見客観的な記録の紹介に見えて実は「相手は感情的でこちらは冷静」というイメージの描き方に「必ず」ブレます。
もし私達が「向こう側」ならば、どう「感じ」て、そしてどう「伝える」でしょうね。想像すると面白いです。
アップルってこんなに心の狭い会社だったのか。
HTCをスマートフォンがiPhoneに似てるからと訴えてるし、なにやってんだかね。
「有罪だと証明されるまでは無罪」
ふーん。間に入ってる会社が「Appleが」って言ってるだけで、Appleが直接なにか言ってきたわけじゃないよね。
Appleにしてみりゃ、それこそとんだ言いがかりだね。
どっちのものでもいいけど、そんなことでむきになる大企業様はかなり大人げないです。
とりあえず、アップルストアの階段のガラスをもう一枚割ってみます。
なんとも不快な印象を受ける文章ですね。
そもそも「作業員」に割れたガラスを譲渡する権利なんてあるのかね?
交換の作業員に譲渡の判断の権限は無いんだからアウト。断るんだったら当時の上司に断れば問題無かったのに。
当時の上司に譲渡の判断の権限は無いんだからアウト
日本の場合は廃棄物処理法があるからアウトになるが、アメリカにもあるのかな、そんな法律。
修理(回収)業者の作業担当者が勝手に廃棄していいのであれば、譲渡しても問題ないと思われる。
そして譲渡しても問題ないのであれば、これはMark Burstinerさんの物だ。
売ろうが捨てようが個人の自由。
日本と同じ廃棄物の法律があるのなら、本人のみならずSeeleとAppleも逮捕される。
Seeleの「容赦なく法に訴えるぞ」は自分の首を絞めることになる。(というか、処理方法を間違えたと自首した方がいいな。)