韓米FTA:「オバマ大統領が批准の方法を検討中」
スティーブンス駐韓米大使は4日、韓米自由貿易協定(FTA)について、「オバマ大統領と米政府は、韓米FTA問題の進展と批准を望んでおり、これを実現するための方法を検討している」と述べた。
韓米戦略対話に出席するため、先週米国に滞在していたスティーブンス大使は、ソウル市内のホテルで開催された極東フォーラムの招待講演に出席し、「オバマ大統領も、“韓米FTAを進展させる方向で検討すべき”と述べた」と語った。これは、韓米の議会での批准手続きが残っていることを前提とした発言だったが、一方では、最近になってオバマ政権内で韓米FTAに対する姿勢が前向きなものに変わりつつあることを反映しているとも解釈できる。
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先月26日に米ワシントンで開催された韓米戦略対話で、クリントン国務長官も柳明桓(ユ・ミョンファン)外交通商部長官に対し、「オバマ大統領の韓米FTAに対する意志は確かなもの」と発言したという。韓国政府の関係者は、「オバマ大統領は自らが表明した“5年にわたり輸出を増大させて雇用を創出する”という目標を実現させるカギとして、韓米FTAに注目し始めている。最近になって、米政府内でみられる前向きなシグナルは、貿易の分野で米国が持つグローバルなリーダーシップを回復させたい意向を反映している」と述べた。特に韓国と欧州連合(EU)のFTA締結などが、米政府に対して韓米FTAを前向きに考えさせるきっかけとなっているのは確かだ。しかし韓国政府は、「米議会が実際に批准するかどうかは、11月に予定されている中間選挙後にならないとはっきりしない」と予想している。
一方、かつて韓国戦争(朝鮮戦争)に参戦し、米議会内でも代表的な親韓派とされるチャールス・ラングル下院歳入委員長(79)が3日、自ら職務を停止したため、韓米FTAの批准に暗雲が立ちこめているとの見方もある。
ラングル議員は米国の通信各社から支援を受け、2007年と08年にカリブ海のリゾート地で行われた会議に出席したが、米下院倫理委員会はこれを問題視し、処分を検討している。先月26日にはこの問題で最初の公聴会が開かれたが、委員会はラングル委員長の行動に対し、「倫理規定に反する」との決定を下した。ラングル委員長は昨年、韓国戦争休戦記念日に星条旗が弔旗として掲揚されるよう定めた「韓国戦争参戦勇士認定法」を制定させた中心人物だ。
後任に内定している民主党のスターク下院議員(19選)は、あらゆるFTAに反対する反貿易主義者として知られている。
ワシントン=李河遠(イ・ハウォン)特派員
鄭佑相(チョン・ウサン)記者
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