バンクーバー五輪:「予想が外れてうれしいときもある」

朴容晟(パク・ヨンソン)大韓体育会会長は、全国体育大会の肥大化やスポーツ界での暴力など、国内スポーツの懸案の解決にも乗り出し、スポーツ先進化を促進できるよう努力すると表明した。/写真=全基炳(チョン・ギビョン)記者

 朴容晟(パク・ヨンソン)大韓体育会会長(70)は最近、笑いが止まらないという。バンクーバー冬季五輪代表選手団解団式と大統領府訪問を終えた3日、インタビューに応じた同氏は、「予想が外れてうれしいときもある。バンクーバーで国民に喜んでいただき、何よりやりがいを感じた」と語った。

 「わたしたちが2014年冬季五輪誘致に乗り出したとき、外国人は“ショートトラック世界選手権でも誘致しろ”と皮肉ったが、今回はそんな言葉は聞かれなかった」。朴会長は「18年冬季五輪誘致は、ドイツのミュンヘンと韓国の平昌の間で争われるだろう。バンクーバー五輪を契機に、競技水準が五輪誘致にどれだけ重要なのか、今さらながら分かった」と話した。バンクーバー五輪での韓国代表チームの善戦により、韓国を見る世界の目が変わった。こうした雰囲気が、平昌の18年冬季五輪誘致にも助けになるという意味だ。

 朴会長は「今はドイツがリードしているという分析が多いが、欧州が12年夏季五輪(ロンドン)と14年冬季五輪(ソチ)をすべて持っていったため、20年五輪の開催を狙う欧州国家の内部反乱票が多くなるはず」と期待している。

 朴会長はスキー種目も育成して、バランスの取れた冬季スポーツ強豪国に成長したい、という希望も打ち明けた。「韓国はまだスキー種目が弱いが、体系的に準備をすれば十分にメダルを取れる」。同氏は「4年後の14年にアルペンやノルディックスキーでメダルを取るには、時期的に遅い感がある。すでにスキー協会と一緒に18年を目標とした長期プロジェクトを構想中だ」と語った。「ソウル五輪の準備の過程で、韓国の種目別競技力がどれだけ発展したことか。18年五輪が平昌で開催されるなら、本当に最高の成績を挙げることができるだろう」

 朴会長は有望選手を発掘し、外国のスキースクールに留学させ、夏季にはニュージーランドのような南半球の国で合宿練習を行うなど、常時練習ができるシステムを作る計画だと話した。政府も冬季種目に対する支援を惜しまないという意向を表明した、と同氏は伝えた。「専門家がカーリングやスノーボード、エアリアルではすでに可能性が見えているという話をよくしている。韓国のBボーイ(ブレークダンサー)も世界トップクラスではないか」

 しかし、朴会長は夏季の基礎種目である陸上の話が出ると、歯がゆい心情を打ち明けた。「陸上のことを考えると恐ろしくなる。11年世界陸上選手権大会までたった1年半しかないのに、まだこれといった成績が出ていない。陸上連盟を信じるしかない。もしかすると、バンクーバー五輪の李承勲(イ・スンフン)のように、突然スターが出てくるかもしれないから」

高錫泰(コ・ソクテ)記者

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朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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