政府が進める高校無償化の対象から朝鮮学校を除外する動きがあることについて、小学校から高校までの年代の子供たちが学ぶ京都朝鮮学園と父母の会が5日、中京区内で抗議集会を開いた。約450人が参加。壇上に立った父母らは「除外は学校の存続自体を危うくするもので、不当な民族差別だ」「罪のない子供が苦しんでいる。日本社会の右傾化を実感している」などと訴えた。
京都朝鮮中高級学校高級部2年の鄭勇成さん(17)は生徒を代表して発言。「大学を卒業し、医師や弁護士といった公的な職業で活躍している先輩もいる。自分たちの文化を学ぶことにどんな罪があるというのか。差別でなくて何なのか」と声を上げた。また、公明党府本部代表代行の角替豊府議は「排除には何の正当性もない。どんな人でも暮らしやすい社会にするため、日本人の立場から(対象除外に反対する)取り組みをしたい」と語気を強めた。【熊谷豪】
毎日新聞 2010年3月6日 地方版