一般1,000(800)円、
大学生(専修・各種専門学校含む)800(640)円
小·中·高校生および65歳以上500(400)円
*( )内は20名様以上の団体料金
*未就学児、障害のある方とその介護者1名、教育活動として教師の引率する都内の小·中·高校生および教師は無料(事前の申請が必要です)
*第3水曜日(1/20、2/17)は65歳以上の方は無料
色斑を使った技法を揶揄して「マッキアイオーリ」と呼ばれるようになった画家たちにちなみ、水玉模様のつい
た服装でご来館されたお客様は、入館料を100円割引いたします。(割引の併用はいたしません)
主催: 財団法人東京都歴史文化財団 東京都庭園美術館、イタリア文化会館、フィレンツェ美術館特別監督局、伊日財団、
読売新聞社、美術館連絡協議会
特別後援:イタリア共和国大統領
後援: イタリア外務省、イタリア文化財・文化活動省、東京都
協力: トスカーナ州、リヴォルノ県、リヴォルノ市、フィレンツェ商工会議所、リヴォルノ商工会議所、フィレンツェ貯蓄財団、
ゲラルディーニ、ドラード・コミュニケーションズ、オペラ・ラボラトーリ・フィオレンティーニ
協賛: ライオン、清水建設、大日本印刷
年間協賛: 戸田建設株式会社、東京ガス株式会社
19世紀イタリア。リソルジメント(国家統一運動)の熱い機運に呼応して、自由と独立の理想を掲げた反アカデミスムの芸術運動が各地で起こっていました。そのなかのひとつ、1850年から60年頃にかけてトスカーナ地方で興ったのが、マッキアイオーリ(マッキア派の画家たち)です。
当時フランスでは印象派の画家たちが自然主義的な新しい表現手法を模索していましたが、自然界の光や色彩、明暗が織りなす関係(=マッキア)を追求した彼らの試みはまさに「イタリアの印象派」そのものでした。
本展では、日本初公開の作品を含む60点あまりの絵画と彫刻作品により、風景や日常生活、戦場の兵士たちの姿などを、詩情豊かな画風で描いたマッキアイオーリの活躍をご紹介します。
日時 : 2010年1月16日(土) 午後2時-午後4時(午後1時30分開場)
会場 : 東京都庭園美術館 中三階多目的ルーム
定員 : 50名(先着順)
講師 : フランチェスカ・ジャンパオロ (リヴォルノ市立ジョヴァンニ・ファットーリ美術館館長)
演題 : マッキアイオーリ イタリア19世紀美術の革命
*日本語による逐次通訳が入ります。
*聴講ご希望の方は、時間までに直接会場へお越し下さい。
*聴講は当日の展覧会入館者に限らせていただきます。
*都合により、内容が変更となる場合があります
2010年2月12日(金)、2月19日(金)、3月4日(木)
各日とも午後1時30から午後4時30分まで
講師:野村重存氏(画家・光と緑の美術館学芸課長)
会場:東京都庭園美術館 中三階多目的ルーム
定員:各回とも30名
*NHK「趣味悠々」等でおなじみの画家・野村重存氏に水彩画スケッチの基礎を指導いただきながら、絵を描く
技術や光を捉える方法について体験する講座です。
*各日とも同じ内容となります。
*参加費2,000円が必要となります。
<
申込方法>
往復はがきに①講座名 ②氏名(ふりがな) ③住所 ④電話番号 ⑤参加希望日 をご記入のうえ、以下の[申込
宛先]まで往復はがきでお申し込み下さい。ご応募ははがき1枚につき1名様とさせていただきます。応募多数
の場合は抽選とさせていただきます。なお、本講座への複数回のご参加はできませんのであらかじめご了承下さ
い。
締切:上記実施日ごとに、1月29日(金)、2月5日(金)、2月18日(木)とします(それぞれ当日消印有効)。
申込宛先:
〒108-0071 東京都港区白金台5-21-9 東京都庭園美術館「マッキアイオーリ」展講座 係
2010年3月5日(金)午後2時-午後3時(午後1時30分開場)
講師:井関正昭(東京都庭園美術館 館長)
会場:東京都庭園美術館 中三階多目的ルーム
定員:50名(先着順)
イタリア関係の展覧会を数多く手がけてきた当館館長によるミニ講演会です。マッキアイオーリ展の舞台裏や、
イタリアでの長い生活で得た貴重な体験等についてお話しします。
*聴講ご希望の方は、時間までに直接会場へお越し下さい。
*聴講は当日の展覧会入館者に限らせていただきます。
担当学芸員が展示の見どころをお話します。<各日午後3時30分より1時間程度>
日時:1月21日(木)、2月11日(木)、2月25日(木)、3月11日(木)
イタリアで制作されたDVD『マッキアイオーリ 光の巨匠たち』(約40分)を館内で上映いたします。(日本語字幕付き)
場所:中3階多目的スペース
*基本的に開館中は繰り返して上映しておりますが、イベント開催時などには上映を中止することもございますのでご了承ください。
イタリア語で「マッキア派の画家たち」を意味する“マッキアイオーリ”とは、1850年代から60年代にかけて
フィレンツェを中心とするトスカーナ地方で活躍した、先鋭的な画家たちのグループの呼称です。フィレンツェ
のカフェ・ミケランジェロに集ったジョヴァンニ・ファットーリやテレマコ・シニョリーニ、シルヴェストロ・
レーガといった若き芸術家たちは、伝統と因習にこだわるアカデミスムの絵画に対して反旗を翻し、「マッキア
(斑点)」を使用した新たなスタイルを生み出しました。
彼らが目指したのは、アカデミスムの教育で重視されていた形態描写ではなく、目の前に展開する瞬間の「真
実」を、色彩や明暗でありのままに表現することでした。彼らよりやや遅れて登場したフランスの印象派たちが
そうであったように、マッキア派の画家たちも当初はその技法上の特徴を揶揄して、「マッキア」=「染み・汚
れ」「無法者」のような批判的なニュアンスで捉えられていましたが、彼らは敢えて何かに背きたいという願望
をはっきりとにじませてこれらの挑戦に応じ、むしろ「マッキア」の名を誇りとしていたのです。
マッキアイオーリたちの活動は、その後ヨーロッパを席巻した自然主義の流れにとりこまれていく形で、短い
期間で収束しています。当時のイタリアの国力がそれほど強くなかったこともあって、印象派のような圧倒的な
影響力を持つことはできなかったのです。
しかし近年、ヨーロッパの美術史研究において近代絵画の萌芽期の様々な芸術運動についての関心が寄せられ
ていることと併せ、イタリア本国でもマッキアイオーリの研究が進み、彼らの活動の革新性や意義が明らかにな
ってきました。今回は、最新の研究成果を踏まえ、改めて先進的な芸術運動としてのマッキアイオーリの活動を
紹介します。
「マッキアイオーリ」という芸術運動の名前を知る人はそう多くないでしょう。日本にはこのグループに属す
る画家たちの作品をコレクションしている美術館はありませんし、彼らの作品がまとまった形で紹介される展覧
会も、1979年に新宿・伊勢丹で開催された「イタリア印象派展」以降ありませんでした。今回、マッキアイオー
リの作品たちは30年ぶりに日本にやってきます。本展で展示する63点のうち、50点余りが日本初公開です。
マッキアイオーリたちが画題としたのは、愛するイタリアの風景でした。それも現在観光客が押し寄せるよう
なローマ時代の遺跡やルネサンス期の教会や宮殿のある町ではなく、岩だらけの海岸線や、どこまでも広がる雄
大な草原、牛や馬が行き交う農地、そしてそこに働くつつましい人々の姿でした。本展は、美しい自然が残るト
スカーナの雰囲気や色彩を再発見してもらうための招待状でもあるのです。