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男児も愛子さまも傷つく…東宮大夫発表に批判相次ぐ

 皇太子夫妻の長女愛子さまが学校を欠席し続けている理由について、宮内庁の野村一成東宮大夫が5日の記者会見で「複数の男子児童から乱暴な行為を受けた」と発表したことに対し、宮内庁関係者や教育関係者らから「子ども同士の問題を、東宮職から公にすべきではない」と対応に疑問や批判が相次いだ。

 東宮職関係者は「発表は苦渋の決断だった。欠席は隠し通せない」と説明する。

 しかし天皇、皇后両陛下に長く仕えた側近の一人は「子どもは『皇族だから』と意識しないし、先生が配慮すると余計反発する。お子さま方がいたずらされることはどの時代にもあった」と明かす。その上で「大夫が独断で公表するはずはなく、皇太子ご夫妻の心配を酌んだのだろうが、発表するなんて…」と驚きを隠せない様子で話した。

 宮内庁のある幹部も「子ども同士で解決するべき問題だろう」と発表に首をかしげた。

 「大声を上げるなど学習院が説明したような行為は、学校では日常的にあること」と話すのは、子ども家庭教育フォーラムの富田富士也代表。「愛子さまも一人の少女であることを忘れてはいけない。子ども同士の中で喜怒哀楽を学んでいる最中で、そっとして様子を見るべきだった。周囲の子どもが受けるショックは大きく、犯人捜しが始まってしまう」と学校現場への影響を懸念する。

 尾木直樹法政大教授(臨床教育学)は「愛子さまはさまざまな子どもがいる環境に慣れておらず、怖い思いをしたのでは」と分析。「親が守るという姿勢を見せることは大切で、ご夫妻が心配するのは当然」と理解を示した。しかし学習院側が「厳重に監視した」とした対応には「対症療法で押さえ込もうとする考え方だ」と批判的。東宮職による発表にも「男児も愛子さまも傷つく恐れがある」と懸念する。

 静岡福祉大の小田部雄次教授(日本近現代史)も「皇族も一般の子どもの中で強く育てるために学校に通わせているはず」とした上で「愛子さまとご夫妻は、こうした問題への対処も含め乗り越えていく必要があるのではないか」と指摘した。

 こうした反響に対し、東宮職関係者は「批判が出るのは分かっていた。発表しないでいい方法があるならそれが一番だが、『かぜで欠席』と言い続けることはできなかった」と胸の内を明かした。

Yahoo!ブックマークに登録 [ 2010年03月05日 21:51 ]

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